2年間の美容師専門学校、又は3年間の通信教育を卒業し、初めての美容室への就職。ここから美容師人生がスタートしますが、就職するなら自分にあったサロンで働きたいですよね。右も左もわからない状態なので、サロン選びをする時はより多くの情報を知った上で決めていきましょう。
どんなサロンなのか、どんな先輩たちが在籍しているのか、不安だらけだとは思いますが、美容師としてなりたい自分に近づけられるサロンに出会えれば、迷いなく前へ進めるでしょう。サロン選びの時点で、将来の自分がどんな働き方をしているのか想像ができれば、余計な心配もなく入社日を迎えられるのではないでしょうか。
美容室でのサポート体制や福利厚生など、サロンによって異なる部分でもありますが、どんなものがあるのか見て行きましょう。
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INDEX
■上京やお引越しなどの住宅手当
■営業時間内に社内研修
■海外研修やヘアショー
■事前にサロン見学
■通信教育生の受け入れ
■将来の夢、独立支援
出費がかさむ上京やお引越し、住宅手当を受けられる
「実家を出て、東京の美容室で成功したい!」という人も少なくないはず。でも、今すぐに引っ越しする程のお金もないし、住む場所の当てもない…。「専門学校に行っていたからお金も貯まってないし…」という事もあるでしょう。
美容室によっては「上京応援サポート!」「引っ越し代支援!」などと、住宅に関する資金のサポートをしてくれる所もあります。さらには、上京したばかりのアシスタントが住める「寮を完備!」なんて事もあるようです。上京したばかりで土地勘がないと、住んでみてから通勤しづらい事が判明するなど、物件の契約が切れるまで苦労を続ける事になってしまいます。
また、引っ越しにかかるお金の支援だけでなく、「住宅手当」など毎月かかる家賃の一部を支給してくれる制度もあります。アシスタントとして就職したばかりは、なるべく家賃がかからない物件を探したいところですが、慣れない土地での物件探しや寮を用意してくれているとなれば、それだけでも心強いですよね。上京して働き出そうと考えている人は、是非、このような待遇をしてくれる美容室を探してみてください。
営業時間内に社内研修を行ってくれる
美容師などの技術職では、常にお客様に満足頂ける対応力が必要になります。流行りのヘアスタイルやカラーも次々と変化していく世界なので、常に最新の情報を取り入れて自分のスキルにつなげて行かなければなりません。
アシスタント時代は、お客様の髪の毛を切る事はできません。実際にお客様の髪の毛を切る様になるのはスキルチェックとなる試験に合格しなければならないので、就職してからも研修を受けていくようになります。研修だけでなく自己練習も繰り返し行うため、就職した美容室のサポートが大切です。
社内で時間をとって技術研修をしてくれる美容室もあれば、営業時間内に練習を許可してくれている所もあります。営業が終わってから練習を始める美容師も多く、帰宅が毎日終電という人も多かったのですが、それではやはり疲れが溜まってしまいます。営業時間内に練習を許可してくれる事は、働く美容師にとって体力的にも精神的にも負担を軽減してくれます。営業時間内に練習する時には、お客様の存在にも気を配りながら行いましょう。
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海外研修やトレンドの場”ヘアショー”に参加させてくれる
美容師専門学校で海外研修を経験した人もいるかとは思いますが、就職してからも海外の提携サロンで働きながら受けられる「海外研修」というものがあります。
お客様の個性や好きなヘアスタイルはさまざまなので、なりたい髪型への要求も異なります。そんな時のために、引き出しを多く持っておく事でどんなスタイルでも提案できて、おのずと人気のスタイリストとなっていくでしょう。そのためにも、数多くのスタイリストの作品を見ることができる「ヘアショー」に参加させてもらったり、海外での研修を受けたりと技術や感性を育てられる機会が、いかに大切になるか身をもって体験できるでしょう。
海外研修は美容室によって内容が異なり、社員旅行を兼ねているなど旅行がメインという場合もあるので、「本格的な海外研修を受けたい!」と考えている人は就職する前に研修内容をしっかり調べておくと良いでしょう。
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事前にサロン見学をさせてくれる
どんなに魅力的に見える美容室でも、実際にみないとわからない部分があります。働くスタッフ同士の空気感やサロンの雰囲気など、「就職してみたら全然違った!」なんて事も起こり得るのではないでしょうか。
美容室によっては、事前にサロン見学をさせてくれる所も多くあります。書面や電話でのやり取りでは聞けなかった質問など、直接、採用担当者に確認する事ができるので、美容室の雰囲気を知っておきたい人は「サロン見学OK」の美容室に応募してみると良いですよ。
気を付けるべき事としては、サロン見学に行く際に「選考過程の一つ」と考えておくことです。失礼のないように心がけて、業務の邪魔にならないようにしましょう。また、せっかくサロン見学をしても、美容室側に就職を断られてしまえば元も子もないので、就職面接と同じ気持ちで伺うようにしておきましょう。
通信教育を受けている途中でも働かせてくれる
美容室に就職する場合、条件として「美容師免許を持っている事」というのが基本です。ですが、まれに美容師専門学校の通信教育途中の方でも受け入れてくれる美容室が存在します。通信教育の場合、課題提出などで通学する事はあっても基本的には在宅で勉強をしていきます。
通信教育は一般的な専門学校より学費も安く通えるため、美容室で働きながら勉強する人も少なくありません。早い段階で現場に慣れる事ができるので、晴れて美容師免許を取得した時にはスムーズにお客様対応ができるのではないでしょうか。
美容師免許を持っていない通信学生は、お客様の施術をする事はできませんが、接客マナーを習得できたり美容室での準備や清掃など、いち早く覚えられるでしょう。美容室によっては、技術研修を開いてくれて自宅学習では学べなかった技術面をカバーしてくれる事もあるのです。受け入れてくれる美容室があるのであれば、美容室で働きながら通信教育を受けていくと言うのも効率の良いやり方なのではないでしょうか。
将来的に自分の店を持ちたい!という人のために独立支援制度
美容師はアシスタントを経てスタイリストになっていきます。就職したばかりでは想像もつかないのではないかと思いますが、「将来、自分の店を持ちたい!」と思う人もいるかと思います。
早い段階で人生設計をし、独立開業の夢に向かって頑張るというのも素敵な事です。美容室の待遇には「独立支援制度」というものがあり、その名の通り「独立」を考えている人に経営学のノウハウや開業資金の支援をするなど、働く美容室でサポートしてくれるのです。
アシスタントの時期にはこの制度を使う事ができなくても、長い目で見れば技術が備わった時にはとても役立つ制度です。就職する時点で、独立開業を視野に入れているという人はこういった制度が備わっている美容室に応募してみても良いかもしれませんね。