多様な種類があるスタイリング剤多様な種類があるスタイリング剤ですが、その用途や使用法は様々。崩れないようにヘアセットしたいとき、ふんわりカールを演出したいときなど、目指す髪型によって最適なスタイリング剤の種類や使い方も違ってきます。
とはいえ、どういう髪型のときにどういったスタイリング剤を使ったらいいのか分からない…という人も多いのではないでしょうか? 今回はスタイリング剤の種類ごとに、効果的な使い方をご紹介するので、自宅でも美容室のような髪型にキメてしまいましょう。
ワックス
ワックスは、油性・クリーム状のスタイリング剤です。固めのものはキープ力が高く、髪にツヤが出づらくなります。逆に、やわらかいワックスはナチュラルなセット力を持ち、髪に適度な光沢を与えてくれます。
かっちりした動きを出したいとき
ワックスを使う際に注意したいのは、何よりもつけすぎてしまうこと。つけすぎると髪がベタついてしまったり、髪に重みが出て上手く立ち上がらなくなってしまいます。また、マットワックスの場合は粉を吹いてしまう可能性も。
使う際は少量を取り、手のひらで白っぽさがなくなるまで伸ばして、後頭部からサイド、トップという順で広げていきます。つけすぎを避けるためには、少量ずつ足していくようにすると良いでしょう。
ワックスが髪に馴染んだら、まずは髪を握るようにして持ち上げ、髪全体を上に立たせるようにします。そこから、手櫛や指先で毛先に動きを出したり、余分なボリュームを抑えるようにスタイリングしていくのがオススメです。
なお、髪に動きを出したいときには、濡れた髪でワックスを使うのはNG。濡れた髪につけると髪がボリュームダウンしてしまい、動きをつけづらくなるので気をつけてください。
エアリー感を出したいとき
動きを出すときと同様、こちらも少しずつ手に伸ばして使っていきます。エアリー感を出すには、指の間にワックスがついていることが重要。手のひらだけでなく、指の間にもワックスをつけてスタイリングしていきましょう。
ワックスが十分に伸びたら髪にしっかりもみ込み、指の間に毛先を通して掴むようにします。毛束が固まってしまった場合は良くほぐしてあげてくださいね。仕上げに、ほんの少しだけワックスをつけた指先に髪をくるくると巻きつけると、ゆるやかなカールができてエアリー感がアップします。
ムース
ムースは水分が多く含まれているスタイリング剤です。その特性から髪をウェットに仕上げたり、ツヤを出すのに向いています。また、泡状なので髪に馴染ませやすく、手先が不器用な人にとってもありがたいアイテムかもしれません。缶の中で繊細な泡を作るために、上下によく振ってから使ってくださいね。
ツヤを出したいとき
髪が実際に濡れているときにムースを使うと、濡れているようなツヤを演出できます。具体的な方法としては、洗髪後タオルドライをして、自然乾燥する前にムースをつけていきます。髪の根本にムースをつけると髪が重くなりつぶれてしまうので、髪の半ばから下につけるのがポイント。泡がつぶれないよう、やわらかく持ち上げるようにしてムースを浸透させましょう。
ムースは乾くとセット力がガクッと落ちてしまうので、髪に馴染ませてからは時間との戦いです。速乾性が高いハード系のムースを使う場合は、ウェット系のものよりもさらに素早く仕上げる必要があります。
パーマのカールを強調したいとき
パーマには濡れているとカールが強くなり、乾くとカールが伸びるという特徴があります。濡れた髪にピンポン玉2つ分ぐらいのムースをつけ、パーマのカールが強くなるように指先でねじっていくと良いでしょう。
夜に洗髪後にムースをつける人もいるようですが、寝癖がつきやすくなってしまうので、これはやめておいた方が無難です。寝る前にはトリートメントやヘアケア用オイルを塗っておき、朝起きてからあらためて髪を濡らしてムースをつけるようにしてくださいね。
ヘアスプレー
ヘアスプレーは、吹きつけるだけで使えるとても手軽なスタイリング剤です。特に作り上げたヘアスタイルを固定するのが得意ワザ。中の成分を均一にするため、よく振ってから使ってください。いったんスプレーで固定した髪をいじったり、櫛を入れたりしてしまうと固まったスプレーが白い粉状になるので要注意です。
髪型をキープしたいとき
髪を固めるためにはたくさん吹きつければいいかと思いきや、これは逆効果。頭から15~20センチ離れたところから、全体的にふわっとかける程度で十分なんです。髪を持ち上げて、髪の内側にもスプレーすることをお忘れなく。また、ここは絶対に崩したくない! というポイントには、より固めるために毛先をつまんで、少量軽くスプレーするといいですよ。
前髪を固定したいとき
持ち上げた前髪に、内側からスプレーしたあとにもみ込みます。ななめに流したいときは毛束をつかんでななめ方向に流し、パッツン前髪を作りたいときはまっすぐに下りるように整えます。整えたら、仕上げに今度は外側からスプレーをひと吹きすれば、前髪のスタイルを固定することができますよ。
スタイリング剤を使ったときの注意点
髪によく馴染み、望んだ髪型を作り上げてくれるスタイリング剤。髪に有害な成分が入っているものはほとんどありませんが、つけっぱなしで眠ってしまうのは厳禁です。スタイリング剤は髪だけについているわけではなく、頭皮や毛穴にもついています。頭皮や毛穴を汚れたままにしておくと、抜け毛や湿疹といった頭皮トラブルに巻き込まれることも…。
かと言って、ゴシゴシ洗えば洗ったで、髪に必要な油分まで落としてしまうことになります。油分が失われた髪は、パサつきや切れ毛の原因に。髪を洗うときは、まずはお湯でじゅうぶんにすすぎ洗いをし、よく泡立てたシャンプーで洗うようにしましょう。
主なスタイリング剤の使い方を見てきました。スタイリング剤には、種類によってそれぞれ得意・不得意があります。自分の作りたいヘアスタイルに合ったスタイリング剤を使って、ばっちり髪型をキメていきたいですね。