カットやカラーを通して、あなたを「キレイ」にしてくれるヘアサロン。でも、たまに「今日は満足できないな…」という時もありますよね。もちろん、サロンや美容師さんによって当たり外れがあるものです。
しかし、実は日本のヘアサロンが世界で最も優秀だと言われているのをご存知ですか? 「髪を切る」という行為は世界共通のものですが、国によって文化は違い、ヘアサロンの事情もそれぞれの国によって大きく異なるんです。何も知らずに海外のサロンに入って、大変な髪型にされてしまったという話も…。今回は、そんな海外の美容師・サロン事情をまとめてみました。
実は当たり前ではない「美容師免許」
日本で美容師になるには、定められたカリキュラムを修了し、筆記試験と実技試験をクリアして、国家資格である美容師免許を必ず取得しなければなりませんよね。では、美容師免許って、世界共通の資格なのでしょうか? 当然、それぞれの国で免許の基準は異なります。しかし、実は美容師として働くのに免許が必要な国ばかりではないようです。
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免許が必要な国は、日本、アメリカ、ドイツ、韓国など。アメリカの場合は州によって免許の基準が異なります。対してイギリス、イタリア、オーストラリアなどは免許がなくても美容師として働くことができるのです。イギリスは美容業界最先端の国と言われていますが、美容師免許が不要なのは意外な気もしますよね。
海外での雇用形態や歩合高は?
日本の美容師にはサロン経営者、サロンの正社員、フリーランスといった形がありますが、海外でも雇用形態には変わりはありません。しかし、アメリカのニューヨークやイギリスといったファッション最先端の場所では、同じサロンの中でも、個々の美容師で歩合が大きく異なります。
また、アメリカにはチップがありますよね。サロンでのチップはカットのみだと15%ほど、カットにカラーやパーマを加えると20%ほどのようです。
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実は日本だけ? きめ細かい「おもてなし」サービス
日本で美容室に行くと、まずは美容師と細かくカウンセリングを行い、その後丁寧にシャンプー、カット中にはサロンによってはドリンクを出されたりと、きめ細かいおもてなしサービスを受けることができます。日本では当たり前のように受けられるサービスですが、海外ではどうなのでしょうか。
日本人が海外のサロンに行くと、まず技術以外のサービスに違いを感じることが多いようです。サロンが進んでいるイギリスなどでも、シャンプー時には耳に水が入ってきたり、サロンによっては衛生面の管理も適当で、髪の毛が散らばっている床に直接かばんを置いたりといったことも…。特に、専門学校やアシスタント時代にみっちり学ぶシャンプーの技術は日本が圧倒的に良いと言われています。サービスに関しては日本がナンバーワンと言っていいでしょう!
カット技術ナンバーワンの国は?
日本のサロンはサービスの面で海外から非常に高い評価を受けており、初めて日本のサロンを利用した外国人の方は感動を覚えることもあるほどと言いますが、技術の面では、どの国が一番進んでいるのでしょうか? 日本は国民のファッションへの意識が高く、美容専門学校で受けられる教育も充実していて、カットなどの技術も世界トップクラスだと言われています。しかし、技術に関して一番の国を決めるのは中々難しい問題のようです。
サロンに求められるカットの技術は、その国に暮らす人々の髪質によって変わってきます。例えば、日本では当たり前のスキバサミで髪の量を減らし、軽い質感に仕上げるというカット行程は、西洋の国々ではほとんど使われません。日本などアジア系の国の人々の髪は毛量が多く、梳いていかないともっさりとした仕上がりになってしまいますが、ヨーロッパの白人系の人々は毛量が少なく、梳く必要がないのです。そのため、梳く技術を習得していない美容師も多く、日本人がはじめてカットしてもらうとびっくりするような仕上がりになってしまった…ということは多々あります。反対に、外国の方が日本のサロンを利用し、毛量を少なくされすぎてショックを受けてしまうことも。海外でカットしてもらう場合は注意が必要ですね。
海外のカラー・パーマ事情
カラー
髪を染めるカラー剤には法律で決まりがあるのをご存知ですか? 「薬事法」という法律があり、日本ではカラー剤の濃度が6パーセントまでと決まっています。濃度の数字が大きいほど強力なカラー剤となるのですが、日本人の髪は染めやすい髪質で、6パーセントという基準は世界では低い数字なんです。カナダでは倍の12パーセントまで許可されており、その分、使われるカラー剤も幅広いものがあります。
パーマ
カラーとは反対に、パーマの技術は西洋より日本を含めたアジア系の国が進んでいます。西洋の国の人々ははじめから髪に癖がついている人が多いため、わざわざウェーブをかけたりということはあまりせず、パーマというと「ストレートパーマ」のことを指すようです。
カットと同じく、カラーやパーマもその国に暮らす人の髪質によって異なります。海外でカラーを頼んだらとんでもなく痛んでしまったり、逆にパーマは全然ウェーブがかからなかったり…といった失敗が多いので気をつけてくださいね。