主に美容室でヘアカットをする「美容師」ですが、美容業界の他のお仕事と同じように、勤務時間の長さが問題となることも。特に技術がまだまだ未熟な新人の場合、仕事の性質上どうしても自主練などでお店に居残る必要があったりしますよね。
そこで今回は美容師の「勤務時間」について見ていきましょう。基本的な勤務時間を紹介した上で、役職や働き方による違いも取り上げていきます。最近では美容室でスタイリストとして働く以外にも、様々な働き方が増えてきているので、単純に「美容師＝長い労働時間」とは言えないんですよ。
美容師の勤務時間はどれくらい？
美容師の勤務時間も他の業種と同じく、原則8時間（週に40時間）と労働基準法で定められているようです。しかし現状では従業員不足や自主練などを理由に、どうしても残業が多くなってしまい、長い時間勤務する美容師も少なくないとのこと。勤務時間が長くなってしまうことは、美容師だけでなく美容業界全体の問題となっているんですね。
とはいえ実際に美容師の求人を見てみると、正社員でもしっかり週休2日もらえたりと、余裕のある勤務時間で働けるお店もあります。そういったお店の特徴としてまず挙げられるのは、「カット専門店」のようなあまり多くのメニューをやらないサロン。普通の美容室ではヘアカットの他にパーマやマッサージ、ヘッドスパなどの様々なメニューを用意しているので、その分スタッフ1人当たりの業務が多くなり、どうしても作業時間が増えていってしまうもの。しかし“カットだけ”といった形で限定されたサービスを提供するサロンなら、例えば20分なら20分と施術にかかる時間にあまり振れ幅がありません。そのため従業員各々の作業時間をお店が管理しやすく、勤務時間に余裕がもてるんですね。
またサロンによっては「自動受付機」などの様々な最新システムを採用することで、従業員の仕事を減らしているところや、そもそも指名を受け付けていないお店も。「指名」があると、どうしてもお客様のスケジュールに合わせて出勤しなくてはならないので、残業の原因になってしまうんですね。「指名手当」などのインセンティブを狙ってガンガン稼ぎたい人にとってはあまり理想の職場とは言えないかもしれませんが、時間に余裕をもって働きたい人は、指名をとっていないサロンで働くと良いかもしれません。
役職によっても違う美容師の勤務時間
美容師が働く美容室の中には「アシスタント」や「スタイリスト」のような様々な役職があります。そんな役職によっても勤務時間は様々なようで、まず美容師になりたての人が最初に担当する「アシスタント」は、施術に必要な技術を身につけるために研修を受けないといけないので、どうしても多くの時間お店に拘束されてしまうそうです。しかし美容室の中には研修や練習などが勤務時間に含まれているところもあるので、新人でも「あまり長い時間拘束されたくない！」という人はそうした条件の求人を探してみるとよいでしょう。
一方で見事スタイリストになることができれば、ある程度勤務時間に余裕がでてくることも多いとのこと。しかしスタイリストの中でも特に責任のある役職「トップスタイリスト」の場合は、指名の多さやミーティングなどを理由に時間外の勤務が多くなってくるそうです。
様々な働き方での勤務時間
最近では美容師といっても様々な働き方があり、働き方によって勤務時間が大きく変わってくるようですよ。例えば「訪問美容師」もそんな働き方の1つで、比較的融通が効く勤務時間で働けるとのことで主婦を中心に注目を集めています。訪問美容師とは歩いて美容室に通うことが難しいお年寄りの家を訪問して、ヘアカットなどの美容サービスをするお仕事。勤務時間は「週2日以上・1日3時間以上から勤務可」といった求人もあるように、短い時間での勤務となるところが多いようです。
また美容室の一画を借りて働く「面貸し」というシステムを利用するのも、自由な時間帯で働く方法の1つ。このシステムは既存の美容室の一部を借りてはいますが、自分が事業主として借りた店舗とは独立して働くことが出来るので、自分の好きな時間帯に営業することも出来るんですよ。
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