美容スペシャリストな自分になるために
セラピストとしての上手なトーク術
セラピストは、お客様とのトークがとても重要になります。そしてそれは、単に会話が弾めば良いというものではありません。お客様がリラックスしてもらうために、トークはひとつのキーポイントになるのです。そこで今回は、トーク術について紹介します。
話題をどうもっていくか
セラピストの施術を求めるお客様は体に何かしらの悩みを抱えられています。そのため、以下のような話題なら話が広がりやすくなるはず。
美容関係の話題
特に女性であれば何かしら美に興味を持っているはず。肌トラブルの話やケア方法に関する話を振ることで、自然とそのお客様の肌の状態を知るきっかけにもなります。
健康面に関する話題
こちらも美容同様、うまく話が盛り上がれば今後の施術に活かすことができます。肩の凝りに悩まされているのか、首の痛みに悩まされているかなど、自分自身の悩みに合わせて話すと話題も広がりやすいですよ。
また、美容によい食べ物のアドバイスをすることで、内側からケアをすることができるかもしれません。
客観視した目線でイメージを伝えてみる
はじめてのお客様へも、リピートくださっているお客様にも使える話題です。「〇〇っぽく見えますね」などとお客様のイメージを伝えるとそこから話題が広がる可能性があります。特にそれがピタッと当てはまると、なお盛り上がるでしょう。
話すだけでなく聞く事も大切
セラピスト側から話題を振り、お客様と打ち解けていくことで、緊張を解きほぐしてリラックスして施術を受けてもらうことができます。しかし、ただ一方的に話すのではなく、「相手の話を聞く」ことも大切なポイント。
親身になって、相手の話す言葉に耳を傾ける事が大切です。相手はどうしたら喜ぶのか、頭の中で常に考えながら、目を見て相槌を打ちながら相手の話を聞くと、お客様も話しやすくなり不安や悩みを引き出すことができるでしょう。
人から好感を持たれる人は、自分中心の話題にしないそう。相手の話にうなずきながら耳を傾け、相手から聞かれた時に自分の事や意見を話すと相手によい印象を与えることができます。
相手の話をうなずきながら聞いて、たまに自分のことを話すのが基本です。その結果、お客様は接客するセラピストに対し好意を抱いてくれるようになります。
関連記事:セラピストの接客の心得とは
お客様の悩みを引き出すトーク術
ただうなずくだけでなく、質問をすることがポイント。しかし、話の途中にたくさん質問をするだけでは相手に圧迫感を与えてしまうので、相手が話したいと望んでいることを考えながら聞いていきましょう。
お客様の回答に対して、「どうしてなのか」「なぜなのか」もう一歩踏み込んで質問します。すると、こちらに興味を持ってくれているとお客様は感じ、短時間で好感度が上がります。
そして、お客様が話し出したら否定せず、イエスを重ねていきます。そうすればお客様の気持ちもグッと近づき、トークも弾みますよ。
また、お客様に重要な事柄を伝えるときは少し小さな声で。こうすることでお客様は「自分は特別に扱われている」「今話していることは自分にだけ話してくれている内容なのだ」と感じて下さるため、会話の際にとても効果的です。
押すのではなく「引き」の会話術を習得しよう
話をよく聞くということは、相手の話を引き出すことに繋がるのです。つまり、会話では「引き」が重要。
服を買うときなど、サービスを受けるということは、押すという印象を与えてしまいがち。そのため、お客様にとっては「されている感」を強く感じてしまうのです。
そうではなく、相手の会話を上手に引き出し、聞き上手になってお客様の悩みや不安を解決できるかで、印象がガラリと変わります。
もちろん、施術師としての技術や知識はとても重要です。しかし接客業である以上は、トーク術もスキルのひとつとして必要なもの。上手なトーク術を身につけることは単にセラピストとしての仕事を助けるだけではなく、その人の人生そのものも助けてくれることになるでしょう。
セラピストの会話でNGなのは?
セラピストは施術中にお客様と色々な会話をするもの。お互いに気持ちよく会話できる場合は問題ありませんが「いまいち会話がかみ合わない…」と感じる場面もあるかもしれませんね。ではお客様を不快にさせてしまう会話とは、一体どんなものなのでしょうか。
施術中に会話がなく、無言の状態が続くのが気になるというセラピストもいるかもしれません。ですがそれを気にして自ら話し出すのは、場合によってはNGです。もしお客様が静かにリラックスしながら施術を受けたいというタイプだったら、無理に会話を続けても苦痛や不快感を与えてしまうでしょう。無言の時間が続いても、本当に会話を楽しみたいお客様は、自分から話し出す人が多いです。会話が始まったら適度に相槌を入れながら話を進めることをおススメします。
ちなみにセラピストは施術前に、お客様の要望を聞き取るカウンセリングを行います。相手の話を聞こうとする姿勢はたんなる世間話だけでなく、カウンセリングの技術としても有効活用できるでしょう。
そのほか意外なところでは、言葉遣いについても注意が必要です。よくありがちなのが返事をする時に使う「了解しました」という言葉。一見問題なく感じるかもしれませんが、お客様への言葉遣いとして正しいのは「かしこまりました」という言い回しになります。
また、当たり前の話ですが、謝る時に「ごめんなさい」などと砕けすぎた表現を使うのもNG。親しみやすいように打ち解けた態度を見せることは大切ですが、言葉遣いが崩れていると正しく気持ちが伝わらない恐れがあります。とくに礼儀作法に厳しいお客様に不快な思いをさせてしまう可能性があるので、お客様とより良い関係を築くためにも正しい言葉遣いを心がけましょう。
セラピストにありがちな会話の悩み
世間のセラピストたちが会話についてどんな悩みを抱いているのか、気になりませんか? 以下では実際にセラピストが抱えている悩みの内容や、対策についても紹介していきます。
関連記事:セラピストの悩みと解決法とは
最もよく見かけるのは「何を話していいかわからない」といった悩み。特に初めて施術するお客様だと、相手の情報が何もないため会話のきっかけがつかみにくいと思います。そんな時は無理に話題をひねり出すのではなく、お客様の体調を糸口にするのが良いでしょう。というのもお客様は体に辛い部分があってサロンを訪れているわけなので、この話題なら必ず何かしらを聞き出すことができるからです。いつから辛いのか、どんな時に辛いのかなど真摯に耳を傾けましょう。
ほとんどのお客様は何らかの反応を示すはずなので、そこから日常生活で気を付ける点など、少しずつ会話を広げられるかもしれません。
また、「施術が痛くないか」と、お客様についつい聞きすぎてしまうという悩みも耳にします。悩みの原因は何よりも自分の施術に自信がないということ。まずはセラピストとしての技術を磨き、沢山の経験を積むことでお客様が痛みを感じるポイントを理解していきましょう。適切なタイミングで好みの強さなどを確認し、お客様に伺う時もなるべく「痛いですか?」といったネガティブな表現は避け、「力加減大丈夫でしょうか?」などど聞くのがポイントですよ。
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