一口にセラピストと言っても、その施術内容は様々。女性に人気の「アロマセラピー」や「ハーブセラピー」をはじめとして、「リンパセラピー」や「カラーセラピー」など、多くの種類がありますが、その多くが海外で生まれたものです。そのため本場のセラピーを学びたい、身につけたいという思いから、海外勤務や留学を希望するセラピストもいるようですね。
とはいえ日本でセラピストの仕事をする場合、セラピーに関する学校に入学したり、関連講座を受講するだけで必要な資格やスキルが身につきます。けっきょく海外勤務や留学を諦めてしまう人も多いでしょうが、海外でのセラピー経験にはメリットもたくさんあるんです。そこで今回は海外勤務や留学の特徴について見ていきましょう。
セラピストにとっての海外勤務や留学のメリットとは
現地の本格的な知識&スキルが学べる
セラピストにとって海外勤務や留学の最も大きなメリットは、より深いセラピーの知識・スキルを身につけられること。最初に紹介したように、セラピーはその多くが海外発祥のものなので、自分が学びたいセラピーの発祥地や盛んに行われている地域に行くことで、本格的なセラピーの知識やスキルを学ぶことができます。例えば、アロマセラピーやリフレクソロジーなどはイギリスではセラピーという領域に留まることなく、医療の一部としても取り入れられているそうなので、よりヒーリング効果の高いセラピーを学ぶことができるのではないでしょうか。
日本では学びにくいセラピーに触れられる
観光地として人気のハワイでは、「ロミロミ」という伝統的なマッサージが有名。癒し効果が高いセラピーで、日本でもロミロミをメニューに取り入れているサロンが増えていますね。そんなロミロミですが、日本ではまだまだその知識を学べるところが少ないのが現状…。しかし、ハワイ州が公認しているマッサージスクールなどを通して、現地に留学することができるので、一足先に最先端のスキルを学びたいという人にはうってつけです。
スキルアップにつながる
海外での勤務経験や留学経験は、日本で仕事をする場合にも有利に働きます。会社によっては海外での勤務経験がある場合に、給与や待遇の面で優遇されることもあります。また、英会話が得意であれば、収入アップにつながることも。最近では日本人だけではなく、観光で日本を訪れた外国人などもサロンのお客様となっています。そんな時、英語などの言語で会話することができれば、外国人のお客様を獲得することにつながるので、日本語以外の言語が話せるだけでも重宝されるはずです。
ですが、海外勤務や留学をしても、それだけで英語でコミュニケーションできるレベルまで上達できるか不安になる人もいますよね。海外勤務や留学の制度の中には、英会話のトレーニングなどが盛り込まれているケースがあります。無料の場合もあれば、有料の場合もありますが、セラピーに関する知識を学びながら同時に英語の勉強もできるので、わざわざ英語の練習をしなくて良いのが嬉しいところ。
独立の際の手助けになる
セラピストとして働いている人の中には、「いつか独り立ちして自分の店を持ちたい」「フリーのセラピストとして働きたい」など、独立を目指している人もいるかもしれません。そんな時、日本だけでなく海外での施術経験があれば、お客様にとって信頼できるポイントになりますよね。その国で発行されている資格や国際資格を持っていれば、より信頼度がアップするので、独立や開業を考えている人はぜひ、スキルの証明となる資格の取得を目指してみましょう。
海外勤務や留学に必要なスキルや資格
海外勤務や留学は、利用する会社や制度によって必要なスキルや資格が異なります。海外勤務の場合、現地で仕事を探すなら、現地の求人の募集条件を満たしておかなければなりません。また、日本でどこかの会社に就職して、そこから海外勤務をすることもできますが、海外勤務が保証されているわけではありませんし、海外勤務までに数年かかってしまうことも…。さらに、会社の一員として派遣されるため、ある程度高い英語スキルを持っていることが求められるようです。
一方で、留学の場合には留学制度の募集条件を満たしていればOK。高校卒業程度の学力や、留学に必要な費用が揃っていれば、留学自体は比較的簡単にすることができますよ。ただし、どちらの場合も海外渡航のためにビザの申請が重要に! 最初から海外勤務を目的として行く場合は、労働をするためにワーキングビザなどが必要になるので、忘れずに手続きを行っておきましょう。
セラピストのための留学制度
海外でセラピーのスキルを勉強したいと考えている人にとって、どんな留学制度があるのか気になりますよね。その内容はセラピーの種類や留学地、留学期間によって異なります。そのため、まずは学びたいセラピーの種類を決めてから、どんな制度があるのか調べてみてください。
内容と同じように気になるのが留学費用ですが、上記の中で最も費用に関係してくるのが「留学期間」。例えば、1週間なら10万円程度、1カ月なら30万円程度、数カ月~1年の場合は約100~200万円程度といった相場があるようです。期間が長くなればなるほど、学べることも多くなりますが、当然費用は高くなります。
そのため、自分がどこまで深く学びたいのか、留学費用をどこまで準備できるかも重要なポイント。セラピー専門ではありませんが、海外留学費用の奨学金制度も用意されているので、それらを利用してみるのもオススメですよ。
画像出典:hellocoolworld / Clinic Counselling Session(from Flickr, CC BY 2.0)、j van cise photos / Tulip ~ Michigan(from Flickr, CC BY 2.0)、storebukkebruse / Burning healing insence(from Flickr, CC BY 2.0)