外国人観光客の増加や2020年の東京オリンピックに向けて、美容を含めたサービス業全体に“英語での接客”が求められています。セラピストにも英語で接客できる能力が必要とされるだけではなく、実は英語力を身につけることで収入アップにもつながる可能性があるのです!
また、「アロマセラピー」や「タラソセラピー」など多くのセラピーが日本よりも海外で発展しているのが現状。中には留学や国外での就職を目指している人もいるでしょう。今回はセラピストに英語が必要な理由や必須の英単語、学び方などをご紹介します。
英語力で収入アップの理由とは
セラピストの平均年収は200万円台と、美容に携わる職種のなかでも比較的低いと言われています。しかし働きに応じて給料が決まる「歩合制」が取り入れられている職場も多く、施術数や指名数を稼ぐことによって高収入を得ている人も。普段から英語でコミュニケーションをとるお客様が来店しているという場合には、英語で接客ができるようになれば指名してもらえる可能性が上がるので収入アップにつながります。
また、セラピストの職場のなかでも給与が高いと言われているのがホテルや旅館。宿泊施設には外国人観光客が訪れることが多いので、英語力を身につけることができれば施術をスムーズに進められるはずです。既に英語での接客ができるセラピストの方は、就職に有利だったり労働条件で優遇されることもあるので、応募条件に「英会話ができる」という項目のある求人に応募してみるのも良いですね。
あなたはいくつ知ってる? セラピーに必要な英単語
セラピストの施術内容はセラピーの種類によって大きく異なります。ここでは主に体に働きかける「ボディケアセラピー」でよく使われる英単語をご紹介しましょう。なお、エステティシャンに必要な英会話や美容院での接客英語も利用できることが多いので、ぜひ参考にしてみてください。
セラピストに必須の英単語
ボディケアセラピーにかぎらず、セラピストはカウンセリングや施術の途中に体の仕組みを説明することが多いですよね。そのため、「skin」(肌)や「bone」(骨)、「joint」(関節)などの単語を覚えておきましょう。ほかにも「blood vessel」(血管)、「muscle」(筋肉)、「nerve」(神経)、「pore」(毛穴)といった単語も基礎知識として知っておくと便利です。
「face」(顔)や「head」(頭)の周辺
「eye」(目)や「nose」(鼻)、「mouth」(口)、「ear」(耳)などの単語を知っている人は多いと思いますが、「eyelid」(まぶた)や「chin」(あご)などの言葉を知っていますか? 「イヤーセラピー」や「メイクセラピー」など、顔周辺の施術を行うセラピストを目指す場合には、「earlobe」(耳たぶ)や「jaw」(えら)、「scalp」(頭皮)や「forehead」(おでこ)、「temple」(こめかみ)といった細かな箇所を表す言葉を覚えおくと良いでしょう。
「body」(体)の部位について
体の部位を表す英語としては、首は「neck」、肩は「shoulder」と言います。ちなみに日本語で首から下、かつ胸から上の部分を“デコルテ”と呼びますが、これは英語では胸元が開いた女性用のドレスという意味で受け取られることが多いです。そのため「chest」(胸)や「collarbone」(鎖骨)などの言葉を使いながら説明するのがオススメ。
ほかにも「armpit」(脇の下)、「elbow」(ひじ)、「palm」(手のひら)、「stomach」(お腹)、「thigh」(太もも)、「knee」(ひざ)、「heel」(かかと)、「back」(背中)、「buttock」(お尻)といった単語は覚えておくと便利です。リンパセラピーなど、ボディケアセラピーの施術中にはこうした部位の説明をする必要があるので、ぜひチェックしておきましょう。
カウンセリングのための英語教室
セラピーは体の不調を改善したり、癒しの提供を目的として行うもの。そのため、お客様の要望を聞き取る「カウンセリング」の過程がとても大切になってきます。しかしお客様の悩みを聞きだしたり、効果的な施術をオススメするためには高い英語力が必要ですよね。
そこで最近では英語力を身につけたいセラピスト向けに、英会話スクールや英語教室が数多く開催されています。接客のための英語をはじめとして、カウンセリングや施術中に必要な英会話、日本と海外での接客の違いを学ぶことができるコースもあるようす。セラピストにとって英語で会話できるようになることは仕事の幅が広がるだけでなく、収入アップにつながる可能性もある心強い武器なので、キャリアアップのためにも英語力を鍛えてみてはいかがでしょうか?
画像出典:WorldSkills UK / Katie Wright, Beauty Therapy, East of England (from Flickr, CC BY 2.0)、Matt Reinbold / We Three (from Flickr, CC BY 2.0)、Parker Knight / Feb 12, 2009 (from Flickr, CC BY 2.0)