普段あまり気にせず生活していても、知らない間に体に影響を及ぼしているのが“骨盤のゆがみ”。骨盤がゆがむことによって、体全体の骨格や血流に影響します。放っておくとむくみや冷え性、肩こりが起こったり、太ってしまう原因になることも。
生活習慣の中で骨盤には徐々にゆがみが起こってしまうのですが、その原因は様々。しかし生活の中でちょっとしたポイントに気をつければ、骨盤のゆがみを防ぐこともできるんですよ。ここでは健康で美しい体を維持したい人のために、骨盤のゆがみによるデメリットや原因、その予防方法などをご紹介します。
骨盤のゆがみによるデメリット
背骨を支える骨盤は、足の骨ともダイレクトに繋がっていて、ゆがみが生じると体全体に大きな影響を与えてしまうんです。なお、その影響は大きく分けると“血行不良”に関するものと“骨の歪み”に関するものの2種類があると言われています。
血行不良によって起こるデメリット
骨盤のゆがみで血行不良が起こると、リンパの流れが滞って、むくみが生じやすくなります。また冷え性も引き起こすので、その結果として代謝が悪くなり、太りやすい体を作る原因になってしまいます。さらに血行不良で内臓の動きが鈍くなり、便秘が引き起こされることもあるんですね。
骨のゆがみによって起こるデメリット
骨盤がゆがむことで体の重心がズレて、体全体の骨格にもゆがみが広がっていきます。その結果、体の一部に負担が偏って、腰痛や肩こり、ヒザの痛みなどが引き起こされることに。とくに肩こりが酷くなると頭痛や吐き気など大変な症状が出てくるので、早めに対処することが大切です。
骨盤のゆがむ原因
骨盤のゆがみは生活の中で徐々に起こってくるものですが、具体的にその原因となるポイントをチェックしてみましょう。まず大きいのが「筋力低下」によるもの。骨盤は周りにある筋肉で支えられているのですが、運動をあまりせず筋力が衰えてくると骨盤を支えることが難しくなり、骨盤がゆがんでいきます。
また、寝るときの姿勢も原因の一つ。いつも横向きやうつ伏せで寝ていると、骨に偏った方向への圧力がかかって、ゆがみの原因になります。また、鞄をいつも同じ側の肩にかけたり、荷物を同じ手で持ったりする習慣も、同じ方向に体重がかかるので、骨盤のゆがみを促してしまいます。さらに長時間椅子に座って仕事をしている人の場合、足を組んだりヒジをついたりといった姿勢の崩れによって骨盤のゆがみが生じてくるので注意が必要です。
骨盤のゆがみを防ぐ方法
体全体に大きな影響を及ぼす骨盤のゆがみは、毎日の習慣によって起こってくるもの。そのため、日々のちょっとしたことに気をつけるだけで予防することができるんです。では、具体的にどういったことに気をつければいいのでしょうか。
正しい姿勢で生活する
とても基本的なことですが、正しい姿勢を保つことが骨盤のゆがみを防ぐ一番良い方法です。まず、骨盤をゆがませる座り方をなるべく避けましょう。床に座る場合は、あぐらや直接お尻を床につけて足を左右に崩す「お姉さん座り」、「横座り」やヒザを抱える「体育座り」は骨盤が開きやすいので絶対にNG。床に座る場合はできるだけ正座で、背筋を伸ばして座るようにするといいでしょう。また椅子に座る場合は足を組んだり、背もたれに寄りかかると骨盤がゆがみやすいので、椅子に深く腰掛けてなるべく背もたれに体重を預けないようにするといいですよ。
また、立った時は背筋を伸ばして、重心を左右の足の中心に置くようにしましょう。そして歩く際には足先をまっすぐ前に向けて出し、顔もまっすぐ前に向けて歩くのが大切。下を向いて歩いたり外股、内股で歩くと骨盤がゆがむ原因になりますよ。
寝るときの姿勢、寝具に気をつける
寝るときはなるべく仰向けで寝るようにしましょう。また寝具も骨盤に影響してきます。マットレスはやわらかすぎるものだと体が沈み、そこに体重がかかってしまうので、骨盤のゆがみに影響します。また、固すぎるマットレスの場合も体が凝ってしまう場合があるため、専門店などで自分の体に合ったものを選びましょう。
自分の足に合った靴を選ぶ
ハイヒールなどかかとの高い靴を履いていると、体重が体の前側にかかり、骨盤もそれに合わせてゆがんでいきます。さらに、姿勢をまっすぐに保とうとする力で背中もゆがんで姿勢が悪くなりがち。骨盤のゆがみを感じる場合は、なるべくかかとの高い靴は避けた方がいいでしょう。また、小さい靴や大きすぎる靴などを履いていると、靴に合わせた歩き方になってしまい、正しい姿勢で歩くことができません。自分の足の大きさや形に合った靴を履くように気をつけることが大切です。
体全体の健康に様々な影響を及ぼす骨盤のゆがみ。なるべく起こらないようにしたいですよね。普段のちょっとした工夫でゆがみを予防すれば、内も外もキレイな健康美人になれるはず。また、セラピストを目指す人も骨盤のゆがみへの対処法を知っておくと、きっと役に立つはずですよ。