冷え性対策とは、体内の血の巡りが悪化することで引き起こされる体の冷え=冷え性を改善・予防するための食事や生活習慣を身につけることです。冷え性にかかると手足や体の内部が冷えることによって、頭痛や肩こりといった体の不調だけでなく、肌荒れやむくみ、ダイエットの妨げにもなるので、冷え性は“美容の大敵”と言えるんです。
なお、冷え性は男性よりも女性に発症しやすい病気と言われています。また、体調不良や美容だけでなく生理不順や不妊といった婦人病の原因となることも。そのため、女性はとくに普段から冷え性対策をしておくことが大切なんですね。今回は具体的な冷え性対策の方法について見ていきましょう。
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冷え性対策にとっても大切な食事方法
冷たい食べ物はNG!
冷え性対策の中で最も大切なのが、食事です。冷たいものを食べたり飲んだりすると、体内から体を冷やしてしまうことになるので、よく冷えた食べ物やアイスなどはできる限り摂取しないようにしましょう。また、冷やした飲み物も避けて、温かいドリンクや常温の状態にしてから飲むようにしてみてください。
体を温める食材を積極的にとる
食べ物には体を冷やす効果のある食材と体を温める効果のある食材があります。体が冷える食材ばかりを食べてしまうと、たとえ常温や温めた状態のものでも体が冷えやすくなってしまうので、体を温めてくれる食材を日々の献立に取り入れてみましょう。
体を温めてくれる食材とは、じゃがいもやにんじんなど地下に向かって育つものや寒い地域で育つもの、冬に採れるものや水分が少なく堅いもの、食材の色味が濃いものなどが挙げられます。また、一味など、塩辛さを感じる調味料も体を温めてくれますよ。逆に地上で育つ・温かい地域で育つ・夏が旬・水分が多くやわらかいといった特徴のある食材や、酸っぱさのある調味料は体を冷やしてしまうので、とりすぎないように注意したほうがいいかもしれません。
冷え性には“生姜パウダー”
冷え性に効く食材として有名なのが生姜です。しかし実は、体を温めるには乾燥した状態の生姜が最も効果が高いと言われています。乾燥させた生姜をパウダー状にした生姜パウダーを紅茶やココアに少し入れてみたり、スープや煮物などの料理に入れることで体を温める効果が期待できるので、お手軽に冷え性対策ができますよ。
1日の終わりはお風呂でじっくり体を温める
バスタイムは湯船に浸かる
体を温めてくれるだけでなく、心も体もキレイにしてくれる入浴は冷え性対策にはうってつけ。湯船に張ったお湯にゆっくり浸かることで、体を芯から温めましょう。ここでは体を温めるための入浴方法をご紹介します。
まずは、40度程度のお湯を湯船に準備します。「体が冷えてしょうがない…」という人は高めの温度に設定しがちですが、いきなり高温のお湯に浸かると体がびっくりしてしまうだけでなく、逆に湯冷めで体を冷やしてしまうこともあります。
お湯が準備できたら、かけ湯をしてお湯に体を慣らせてからゆっくりと、肩までお湯に浸かる全身浴を行います。15~20分ほどして、体がじんわりと温かくなってきたらOKです。ただし、この状態からいきなり上がってしまうと体が冷えてしまうので、数分の間は半身浴をして、温かいシャワーを浴びましょう。
全身浴は水圧が強いため、長い間入っていられないという人もいるかもしれません。そんな人は、全身浴と半身浴を交互に行ってみましょう。お湯に浸かって5分半身浴をした後に、次は全身浴、その次に半身浴と、体が十分に温まるまでやってみましょう。
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足湯で体をポカポカに
「忙しくて時間がない」「ユニットバスで湯船に浸かれない」という人は、足湯を試してみましょう。まずは、いつもより熱めのお湯を洗面器に準備して、足からくるぶしまでをお湯に浸けます。その後、今度は冷たい水の中に足を浸けて、これを交互に繰り返しましょう。お湯を使った足湯だけだと終わった後に熱が逃げてしまいますが、途中で意図的に冷やすことで血管が収縮し、体から熱が逃げないようになります。
「ファッションは我慢」は今すぐやめよう!
流行のファッションや、お気に入りの洋服を着るために、少し寒くてもミニスカートを履いたり、ノースリーブなど肌が露出するファッションをしていませんか?
「ファッションは我慢」なんてよく言われますが、肌を露出すればするほどその部分から体の熱が逃げてしまうので、自分が快適に感じられる服装を心掛けてください。どうしてもファッションに気をつかわなければいけないという人は、自宅に帰ってからの服装で、冷え性対策をしてみましょう。
五本指ソックス
冷え性対策にオススメなのが、五本指ソックスです。手足が冷たくなりやすい冷え性の人の中には常に靴下を履いている人もいるかもしれませんが、靴下をずっと履いていると足がムレてしまい、その汗で足が冷えて逆効果になることもあります。指の1本1本に布が接している五本指ソックスなら、足先を温めてくれる効果が高く、汗でムレてしまう心配も少ないので、自宅で過ごす時や就寝時などに最適です。
また、冷え性の人には体温が低く手足の指先が冷えてしまうので、ベットに入ってから寝るまでが長いと寝付きが良くない人が多いのも特徴です。寒くて眠れないという時は、パジャマの下に保温性の高いアンダーウェアを着たり、湯たんぽなどで腰や足元を温めながら寝てみましょう。
慢性的な冷え性は改善が難しく、冷え性対策を始めてもすぐには効果が出ないことがほとんどです。また、食事の方法や生活習慣から変えないと再発してしまう可能性もあるので、体質改善をするつもりで冷え性対策に臨んでみましょう。自力では難しいという人には各種セラピーもオススメ。逆に、セラピーサロンに勤める場合には冷え性対策についての知識が必須になるので、セラピストを目指す人もしっかり勉強しておいてくださいね。