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作成:2016.06.22

セラピスト

“マクロビオティック”って何? 食生活を改善して体の内側からキレイになる食事療法


独自の考え方に基づいた食事療法“マクロビオティック”。最近では美容や健康に高い効果があることから人気が高まっていて、コンビニなどでマクロビスイーツが売っていることもあるので、言葉だけは知っているという人も多いのではないでしょうか?
 
今回はマクロビオティックとは一体どういうものなのか、その思想や歴史にも触れながら紹介します。日々の食生活を改善することでキレイになれるマクロビオティックは、美しくなりたいけど運動やエステ通いは長続きする気がしない…という人にも最適ですよ。

マクロビオティックって何?

美容と食の関係は深く、密接に結びついています。最近では体内の毒素を取り除く効果があり、食べるだけでキレイになれるデトックス食材というものも人気がありますね。マクロビオティックもまた、食事から美容や健康などを改善する食事療法の一つです。
 
マクロビオティックの基本的な方針としては、肉や魚といった動物性のものをなるべくとらず、玄米などの穀物や旬の野菜、海藻を中心とした食生活を組み立てることが推奨されています。日本では伝統的にそうした食生活が営まれてきましたが、近代に入って食事習慣が変化すると、生活習慣病にかかる人が増えていくことに。そこでマクロビオティックでは、自然に即した食生活を取り戻して健康な体を作ることを目指しているのです。
 
マクロビオティックの効果としては、病気になりにくい健康な体を作れることのほか、ダイエットや美肌、アンチエイジングといったものまで期待できます。体を体質から作り変えていくものなので、すぐに効果が出るわけではありませんが、自分の生活習慣や食生活を改善したいと思っている人にはオススメですよ。
 

マクロビオティックの思想

とはいえ、マクロビオティックは単なる食事療法ではありません。その根幹には「身土不二(しんどふじ)」と「一物全体(いちぶつぜんたい)」という独自の思想があります。身土不二とは人の体(身)と環境(土)とは一体だという意味で、自分がいる土地で取れる食べ物を摂取すると健康になれるという考え方です。たとえば人が熱さに悩まされる環境で生まれる食べ物には体温を下げる働きを持ったものが多く、寒い地域には体を温めてくれる食べ物が多いもの。環境に適応して生きていくにはその土地で取れる、旬の食べ物を食べるのが一番なんですね。
 
また、「一物全体」とは一つの食べ物を全体として、残さずに丸ごと食べるという考え方です。食べ物はそれぞれ一つひとつがバランスのとれた栄養素を含んでいるもの。野菜なら皮や種まで、お米なら精米する前の玄米を食べることでより多くの栄養を摂取できるので、健康に良いと考えられています。
 
さらにマクロビオティックには「陰陽」という考え方も。陰は水分が多く拡散していく力、陽は乾いていて収縮していく力を指し、人の体内やあらゆる食べ物をそれぞれの性質に当てはめて理解します。そして陰陽のバランスが崩れないような食生活を心掛けることで、調和のとれた健康な体を実現しようとするのです。
 

マクロビオティックの歴史

マクロビオティックと聞くと、海外で発祥した思想のようにも思えますが、実は創始者は桜沢如一という日本人。桜沢は江戸時代の医者・石塚左玄が提唱した“食養”という、食生活から病気を治したり予防したりしようとする医食同源の思想に着想を得ました。玄米を主食にして穀物や野菜を中心に食べることや、陰陽の調和を目指すことなども石塚の影響です。桜沢はそうした考え方を現代的に発展させ、世界中に広めました。海外では桜沢は「ジョージ・オーサワ」として知られていて、今ではマクロビオティックは有名なモデルや芸能人などにも支持されるほど広く普及しています。
 

マクロビオティックに関する資格

マクロビオティックについてはいくつかの協会から資格が発行されています。たとえば日本能力開発推進協会(JADP)は「マクロビオティックセラピスト」の資格を認定していて、マクロビオティックの基礎知識や栄養学、美容との関係など総合的な知識を持っていることが認められると取得できます。また、国際マクロビオティックアカデミーでは「マクロビオティック検定A級・S級」の資格を発行していて、A級では入門課程、S級では専門課程の内容を身につける必要があります。近年では美容業界でもマクロビオティックについての知識が役に立つと知られるようになり、資格を取得する人が増加中です。
 


 
 
食生活が乱れがちな現代社会において、自然に即した食事を心掛けるマクロビオティックの需要はどんどん高まっています。あなたも健康で美しい体を手に入れる方法を学んで、美容に活かしてみてはいかがでしょうか?

Author:美プロ編集部

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