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エステの国際ライセンスCIDESCOとは?ディプロマの種類と取得方法
日本にはいくつものエステティック関連の団体が存在しますが、中でも国際ライセンスを取得できる「CIDESCO(シデスコ)」は有名でしょう。簡単に取得できるライセンスではないですが、その分とても価値があるものです。国内外問わず、エステティシャンとして活躍していきたいと本気で思う人は挑戦してみても良いでしょう!今回は、CIDESCOの国際ライセンスや認定校、会員サロンについて詳しくご説明します。
INDEX
■CIDESCO(シデスコ)とは
■CIDESCOディプロマの種類と取得方法
■CIDESCO国際認定校になるには
■CIDESCO-NIPPON会員サロンになるには
■まとめ
CIDESCO(シデスコ)とは
CIDESCOとは、世界水準の理論や技術を兼ね備えたエステティシャンを育成するための国際団体です。1946年にベルギーで設立され、エステティックの教育機関として世界的に認められています。世界でも30ヵ国以上の国が加盟しており、日本は設立から約25年後の1972年に加盟国となりました。2007年に独立したためCIDESCO-NIPPONという組織として運用しています。
CIDESCOは、メイクや化粧品学、フェイシャルやボディトリートメントなどの知識と技術を向上させ、世界中への普及を目的としています。また、エステティシャンにとって最も大切な技術レベルの証明としてCIDESCO国際ライセンス試験を行っています。その他にも、世界会議や研究発表を実施し、エステティシャン育成のための学校やサロンの認定制度も設けています。
CIDESCOディプロマの種類と取得方法
CIDESCO国際ライセンス試験に合格すると、資格証明となるディプロマが発行されます。CIDESCOでは、以下のような資格が存在し、エスティシャンの中でCIDESCO資格を持っている人をCIDESCOセラピストと呼んでいます。それでは、資格の種類と取得方法を見ていきましょう!
【CIDESCOディプロマの種類】
- Beauty Therapy Diploma
- Aroma Therapy Diploma
- Spa TherapyのDiploma
- CIDESCO衛生管理資格
Beauty Therapy Diplomaの取得方法
CIDESCOセラピーの基本となるディプロマで、学生受験とエステティシャンとして働きながら取得する一般受験があります。
【学生受験の場合】
- CIDESCO国際認定校で1200時間以上のカリキュラムを受講していること
- CIDESCO国際試験に合格していること
- 試験合格後にエステサロンまたはスパで600時間の実務経験を積んでいること(試験合格から2年以内)
【一般受験の場合】
- エステティックの基礎教育を600時間以上受けていること
- エステティックに関する実務経験が3年以上あること
- 受験申込書類の審査に通過すること
【本試験の前に行われること】
- 書類審査
- 一次試験(筆記)
- 実技チェック
- 60時間の事前講習
Aroma Therapy Diplomaの取得方法
アロマセラピーの専門的知識を持ち、精油の効果を用いたトリートメントが出来ることを証明するものです。所定のカリキュラムを修了した人向けの試験とそれに合格した人向けの2段階で試験が行われます。
【受験資格】
- CIDESCO Beauty Therapy Diplomaを保持している人
- CIDESCO国際認定校にて100時間以上、所定のカリキュラムを修了した人
【試験詳細】
- 国際認定校が実施(所定のカリキュラムを修了した人向け)
- CIDESCO本部が実施(国際認定校での試験に合格した人向け)
Spa Therapy Diplomaの取得方法
世界中のリゾートおよびデイスパで安全に働くため、技術と知識を身に付けたことを証明するものです。国際ライセンスならではの資格であり、リゾート地で大流行しているスパサロン勤務も夢ではなくなります。Aromatherapy同様、所定のカリキュラムを修了した人向けの試験とそれに合格した人向けの2段階で試験が行われます。
【受験資格】
- CIDESCO Beauty Therapy Diplomaを保持している人
- CIDESCO国際認定校にて180時間以上、所定のカリキュラムを修了した人
【試験詳細】
- 国際認定校が実施(所定のカリキュラムを修了した人向け)
- CIDESCO本部が実施(国際認定校での試験に合格した人向け)
CIDESCO衛生管理資格の取得方法
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、CIDESCO本部が衛生知識の徹底を促すために出来た資格です。資格の種類として、上位にあるDiploma(ディプロマ)、次にCertificate(サーティフィケート)、下位にあるAward(アウォード)があり、CIDESCO衛生管理資格はAwardになります。
【受験資格】
- CIDESCO資格(Beauty Therapy/Aroma Therapy/Spa Therapy)のいずれかを保持している人
- CIDESCO日本支部の一般会員であること
- CIDESCO国際認定校の学生であること
CIDESCO国際認定校になるには
CIDESCO国際認定校になるには、CIDESCO本部による審査を受けることになります。審査の内容は世界共通基準で定められており、CIDESCO加盟国で同じレベルを保てるようになっています。申請には、以下のような条件が定められています。
【申請条件】
- エステティックに関する教育を1200時間程度実施していること
- 過去2回以上、卒業生を輩出していること
- 申請から2年以上前に設立していること
CIDESCO国際認定校として申請するとなれば、本部での書類審査や学校施設の視察を受ける必要があります。書類審査と視察がクリアとなれば、仮認可取得となります。そこから2年以内にCIDESCOスクール試験を受けて合格すれば正式な認可がおりる事になります。ここで注意したいのが、CIDESCOスクール試験は仮認可から1年経たないと受けられないという事です。ある程度、時間を要する事なので計画的に申請するようにしましょう。また、申請費用と認定校会費がかかるので、費用の調達もしておくと良いかもしれませんね。
【費用】
- 申請費用
- 1,220スイスフラン+165,000円
- 認定校会費
- 年会費490スイスフラン+40,000円
CIDESCO-NIPPON会員サロンになるには
続いて、CIDESCO-NIPPON会員サロンについて見ていきましょう!CIDESCO-NIPPON会員サロンとは、CIDESCOセラピスト(ディプロマ保持者)によりエステサロンの経営および運営しているサロンに認証するものです。CIDESCO-NIPPON会員サロンになるメリットとしては、サロンのホームページにCIDESCO-NIPPONの会員サロンであることの証明書とステッカーがバナー掲載されること。エステティック業界にも、世界水準のエステティックを提供している事が証明できますし、サロンに来店するお客様へのアピールにもなるので、CIDESCOのディプロマを取得しているのであれば会員サロンにしてみても良いのかもしれませんね。
【概要】
- 1月から12月まで有効
- 年に一度の更新制(毎年秋に募集を開始)
- 経営者あるいは運営者がCIDESCO日本支部の会員であることが必須条件
- 申込料として3,300円(税込)が必要
まとめ
いかがでしたでしょうか。
CIDESCOのディプロマ取得方法や認定校や会員サロンになる方法をご紹介いたしました。日本では、エステティシャンの国家資格がありませんが、CIDESCOのディプロマを取得している事で、高い技術を持つことの証明となるでしょう。
CIDESCOセラピーの基本となるBeauty TherapyやAroma Therapyは、簡単には取得できない国際ライセンスですが、キャリアアップを狙う場合には挑戦してみても良いのではないでしょうか。また、海外で活躍したいという人は持っておくと良い国際ライセンスです。
今すぐには、CIDESCOのディプロマ取得に挑戦できないとしても、目標として持っておくことで、日々のサロンワークでも向上心を持てるようになります。エステティシャンとして就職する際に、CIDESCO-NIPPON会員サロンかどうか見ておく事で、ディプロマ取得のためのサポートをしてもらえるのかもしれませんね。面接の際に、CIDESCOのディプロマ取得を目指している事を伝えてみても良いでしょう。
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