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【温泉】にはたくさん種類がある?!泉質と効能・効果を徹底解析!
日本には、数多くの名湯が存在します。日常生活から離れ温泉地をめぐることでストレスを解消し、精神疲労や病気に効果を期待する人も多いでしょう。温泉には数々の泉質があり、効能や効果に期待できるのはご存知でしょうか。
ただ温泉につかるのではなく、体の調子に合わせてお湯を選ぶのが一般的ですよね。その温泉を求めて遠いところから訪れる人も多いでしょう。今回は、全国各地にある温泉の種類や効能について紹介していきます。
温泉の種類と効能
温泉には、温度や色、においの違いがあり温泉水に含まれている成分に違いがあります。この成分の違いのことを「泉質」と言い、国が指定する機関において源泉ごとに化学的な成分分析をしています。
全国各地にある温泉の中に、好みのものはあるのでしょうか。それぞれの泉質の特徴や効能をご紹介しますので、今の体の状態に合わせて選んでみて下さいね。
単純温泉
■特徴
肌触りが柔らかく、癖のない温泉。無色透明で無味無臭。泉温が25℃以上で、温泉水1kg中に含有成分が1.000mgに満たないもの。
■入浴による効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■主な温泉地
道後温泉、下呂温泉、鬼怒川温泉、鹿教湯温泉など
炭酸水素塩泉
■特徴
とろとろとした肌触り。温泉水1kg中に含有成分が1.000mg以上あり、陰イオンの主成分が炭酸水素イオンのもの。陽イオンの主成分は様々な炭酸水素塩泉(マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなど)に分類される。
■入浴による効能
切り傷、火傷、慢性皮膚病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病
■主な温泉地
鳴子温泉、嬉野温泉、湯村温泉、川湯温泉、小谷温泉など
二酸化炭素泉
■特徴
シュワシュワと気泡が肌を包み、入湯すると全身に炭酸の泡が付着します。ぬるめのお湯が多く、日本には比較的少ない泉質。温泉水1kg中に遊離炭酸を1.000mg以上含むもの。
■入浴による効能
高血圧症、動脈硬化症、切り傷、火傷、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性消化器病、慢性便秘
■主な温泉地
別府温泉郷、湯の児温泉、有馬温泉、長湯温泉など
塩化物泉
■特徴
湯あたりしにくく、日本で比較的多い泉質。温泉水1kg中に含有成分が1.000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩素イオンのもの。陽イオンの主成分は様々な塩化物泉(マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなど)に分類される。
■入浴による効能
切り傷、火傷、慢性皮膚病、虚弱児童、慢性婦人病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性消化器病、慢性便秘
■主な温泉地
城崎温泉、指宿温泉、秋保温泉、熱海温泉、片山津温泉など
硫酸塩泉
■特徴
無色透明で苦味がある。温泉水1kg中に含有成分が1.000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのもの。陽イオンの主成分は様々な硫酸塩泉(マグネシウム、カルシウム、ナトリウムなど)に分類される。
■入浴による効能
動脈硬化症、切り傷、火傷、慢性皮膚病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性胆のう炎、胆石症、慢性便秘、肥満症、糖尿病、痛風
■主な温泉地
河口湖温泉、芦ノ牧温泉、玉造温泉、法師温泉、天城湯ヶ島温泉など
硫黄泉
■特徴
保湿効果があり肌に優しい。金属をつけると腐食し黒くなるのでアクセサリーなどは要注意。温泉水1kg中に総硫黄2mg以上含有するもの。日本では、比較的多い泉質でタマゴの腐敗臭に似た特有のにおい。
■入浴による効能
慢性皮膚病、慢性婦人病、切り傷、糖尿病、高血圧症、動脈硬化 症、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
糖尿病、痛風、便秘
■主な温泉地
別所温泉、雲仙温泉、草津温泉、日光湯元温泉、小涌谷温泉など
酸性泉
■特徴
強い殺菌効果があると言われ、多少ピリピリと肌が刺激される。無色またはわずかに黄色で酸味がある。温泉水の中に多量の水素イオンが含有している。
■入浴による効能
慢性皮膚病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性消化器病
■主な温泉地
岳温泉、蓼科温泉、新玉川温泉、草津温泉など
放射能泉
■特徴
温泉水1kg中にラドンを20(百億分の1キュリー単位)以上含有しているもの。ごく微量の放射能は人体に良い影響を与えることが実証されている。
■入浴による効能
痛風、動脈硬化症、高血圧症、慢性胆のう炎、胆石病、慢性皮膚炎、慢性婦人病、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
慢性消化器病、慢性胆のう炎、胆石症、痛風、神経痛、筋肉痛、関節痛
■主な温泉地
増富温泉、三朝温泉など
含鉄泉
■特徴
鉄が酸化によって温泉水の色は赤褐色か茶褐色。温泉水1kg中に総鉄イオンを10mg以上含有するもの。鉄の含有量が10mgに満たしていない場合は、炭酸水素塩泉や硫酸塩泉などに分類される。
■入浴による効能
月経障害、神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進
■飲泉による効能
貧血
■主な温泉地
登別温泉、土湯温泉、長良川温泉、有馬温泉など
含アルミニウム泉
■特徴
温泉水1kg中に含有成分が1.000mg以上あり、陰イオンの主成分が硫酸イオンのもの。陽イオンの主成分はアルミニウムのもの。
■入浴による効能
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、 痔疾、冷え性、病後回復期、健康促進、慢性皮膚炎
■主な温泉地
万座温泉など
温泉の物理効果
温泉に入る事で様々な効果が期待できますが、細かく分けて「温熱効果」「水圧効果」「浮力効果」の3つにわけられます。どのような効果が期待できるのか、詳しく見て行きましょう。
温熱効果
温熱効果とは、温かいお湯に入って効果が得られるもので「血行」を良くする事を目的とします。体を温める事で血管が広がり、体内にある不要な物を排出してくれます。
また、お湯の温度によって得られる効果が変化する事も特徴のひとつ。シャキっと目を覚まし、興奮状態の自律神経「交感神経」を優位に立たせるためには42℃以上の熱めの温泉に入るようにします。反対に、ゆったりとリラックスしたい時には、気持ちを鎮める自律神経「副交感神経」を優位に立たせるため、37~40℃のぬるめの温泉に入るようにすると良いですよ。人間の体温と同じくらいの34~37℃のお湯につかる事を「不感温浴」と言い、余計な疲れを感じる事なく長湯できるので疲労回復に最適です。
関連記事:体の芯から温めて疲労回復!
浮力効果
浮力効果とは、温泉に首までつかる事で体重が約10分の1になり体を動かしやすくなること。そのため、固まってしまった関節や筋肉を自由に動かすことができ、運動能力の低下した人のリハビリテーションにも利用されます。
体が軽くなった感覚により、リラックスした状態になります。体を温めながら筋肉をほぐす事で痛みを伴う関節のこわばりなど、優しくマッサージしていくと良いでしょう。
水圧効果
水圧効果とは、全身に圧力がかかることで内臓を刺激しマッサージ効果を得られます。普段、血液は全体の3分の1が足にあり心臓に送り出されているのですが、陸の上では重力がかかり心臓まで送りづらくなっています。ですが、入浴する事で水圧によって血管を細くし血液を心臓まで押し上げてくれる働きがあるのです。
ただ、全身浴は心臓への負担が大きいので半身浴などで負担を減らして入浴するのも良いかもしれませんね。
温泉の心理効果
温泉地は自然環境に恵まれている事が多く、澄みきった空気や森林浴によるリラックス効果が期待できます。
日常生活から離れ、自然に恵まれた温泉地を訪れることで五感に刺激を与え、脳内のホルモンを調整してくれます。呼吸や消化、内分泌系などの生きるために最も大切な活動をつかさどる自律神経の中枢のスイッチが入ります。
転地効果は、5~6日で活発になると言われ一ヶ月を過ぎるとだんだん薄れてきてしまうので、海の温泉地や山の温泉地など環境を変えて温泉めぐりを楽しんでみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
温泉の泉質にはたくさんの種類と効能があり、温度や環境によっても効果を得られます。最近では、温泉に入りながらジュースを提供してくれる温泉宿なんかもあるようなので、ジュースを飲みながらゆっくりつかって、日頃の疲れを取り除いてくださいね。
温泉ソムリエという泉質マスターも存在するほど、泉質による効能は数多くあります。全国各地に存在する温泉をめぐり、温泉ソムリエの資格取得を目指してみるのも良いかもしれません。
運動や食事で健康を維持するのが難しい人でも、温泉につかってさまざまな効能や効果を期待してみましょう。
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