美容スペシャリストな自分になるために
美容組合は加入するべき?役割とメリットをご紹介
美容組合とは
各都道府県に設置された美容組合は、各美容室の経営向上をサポートして、業界の発展を目指す組織。美容師がより良い環境で活躍できるように、組合は日々努力を重ねています。各都道府県の知事から認可を得て設立しており、組合員になれば多くのメリットも。
ここでは、美容組合の役割や加入するメリットについてまとめたので、参考にしてみてください。
美容業を守る!美容組合の役割を紹介
組合は美容業界における衛生水準の維持・向上を図る組織です。利用者の利益の擁護、さらには組合員の経営安定をサポートするための措置を行い、公衆衛生の向上と国民生活の安定に貢献することを目的としています。
美容業とは美容師法に基づいて国家免許を与えられ、必要な衛生措置を講じたうえで業を行う必要があります。専門性が高い業務であり、美容師のみ営業が許可される職業なのです。
しかし、政府が進める規制緩和推進政策により問題が多発。なかでも、「美容師免許がなくてもOK」「美容師免許制度の廃止」という動きを、組合は阻止しようとしています。たとえば、高校を出たばかりの方が「髪をいじるのが好き」という理由だけで就職し、カットやパーマを担当するとどうなるでしょうか。正しい知識が備わっていないまま、施術を行うことにより、髪へ必要以上のダメージを与えてしまったり、正しく薬品を使えずトラブルになったりするでしょう。このように、正しい知識やスキルを習得していない人が入ることによって、業界全体の社会的信用は落ちることが目に見えます。
この流れを止められるのが、美容組合なのです。美容業界は個人業者が多く、それぞれが声をあげても行政にはなかなか届きません。しかし、それらの声を取りまとめ団結して力を合わせれば、全国の美容室の声を行政に届けられます。それぞれの店舗や美容師自身を守るためにも、美容組合の役割はとても大きいといえるでしょう。
美容組合に属するメリットとは
都道府県によってさまざまですが、情報共有や互助会制度などさまざまなメリットがあります。いくつか例をピックアップしたので、参考にしてみてください。
経営に関する相談ができる
弁護士・税理士・司法書士など専門顧問が相談に乗ってくれます。サロンオーナーにとって、大きなサポーターとなってくれるでしょう。
互助会制度
経営者であれば加入OK。慶事や見舞い、弔慰などの給付金が出ます。入院した場合には入院給付金の給付も。
新規オープンへの融資制度
国民生活金融公庫の環衛資金融資を、低利かつ長期の返済計画で受けられます。店舗を新しくするとき、最新の器具を取り入れるときなど、さまざまなニーズに対して資金面からサポート。
情報誌の配布
あらゆる情報がめまぐるしく飛び交っている美容業界。最新の情報や地域密着系、全国誌など美容室経営に役立つ情報が届きます。
保障と共済
仕事中に起きた事故、または店内でお客様がケガをした場合も、組合が斡旋している賠償責任補償制度に加入していれば安心。
受験講習会・実技研修会
組合によっては、美容師試験に向けた講習会やコンクールに向けた実技研修会を実施しているところも。知識を深めたり技術を向上させたりするのに役立ちます。
共同購入
新商品や消耗品などをよりリーズナブルに購入できるよう、共同購入を実施。3~7割程度安くなることもあるそうです。
都道府県によって得られるメリットは異なるのでよく確認する必要がありますが、組合加入のメリットは大きいといえるでしょう。競合とはいえ、周りの美容室と情報を交換したり協力して美容業界を守っていく必要があります。
いかがでしょうか?加入しているだけで様々なメリットのある美容組合。美容室を経営している、またはこれから独立をする予定ならば、組合への加入について一度しっかりと考えてみてはいかがでしょうか?
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