美容スペシャリストな自分になるために

作成:2017.05.29

美容師

美容師は退職金貰えるの?

お金と男性

多くの企業では従業員が定年に達すると「退職金」を支給します。中小企業でさえ8割が退職金の制度を導入していると言われています。けれども美容師は貰えないことがほとんどのようです。老後のためにどうすればいいのでしょうか。

退職金の代わりにiDeCoで運用を

退職願い

退職金は「必ず支給しなければいけない」という決まりはありません。退職金を支払うには収入の中から積み立てる必要があるので、多くのサロンではそのような余裕がないのが実情です。退職金がない代わりに、多めに給料を払っているサロンもあります。美容師の方からサロンに退職金を貰えるよう働きかけるのは難しいでしょう。

老後の生活費を公的年金だけで賄うのは、ほぼ不可能です。そこで「確定拠出年金」という私的年金を利用して、自分で退職金を作る方法があります。「確定拠出年金」とは、指定の金融機関に自分で決めた掛け金を毎月納め、自分で決めた金融商品で運用する年金です。個人で加入できるタイプを「iDeCo(個人型確定拠出年金)」と呼びます。

iDeCoの仕組みと加入するメリット

美容師の場合、20歳以上60歳未満なら加入資格があります。現在の年金が国民年金でも厚生年金でも問題ありません。掛け金は毎月23,000円(毎年276,000円)を上限に設定できます。10年以上加入すると60歳から70歳までの間に引き出せるようになり、一度に全額まとめるか、年金として定期的に貰えるようになります。

iDeCoは普通にお金を貯めるよりも税金がお得になるメリットがあります。掛け金は全額「課税所得」から控除され、引き出す時も一般的な退職金や年金と同じ税額控除が適用されます。サロンを変わってもiDeCoはそのまま継続し、もし新たなサロンで企業型の確定拠出年金を扱っていれば、そこにiDeCoの資産を移すことができます。

サロンで退職金制度を導入するなら

電卓とお金

もしサロンを経営する側になったら、できるだけ美容師が退職金を貰える仕組みを作ってあげたいものです。こうした待遇の向上が美容師のサポートになるだけでなく、業界全体の底上げにもなります。企業型の確定拠出年金や中小企業退職金共済(中退共)などありますが、特にサロン側にとって使い勝手がいいのは民間の「養老保険」です。

福利厚生の一環として全従業員を加入させれば、掛け金の半分を損金として計上できます。60歳にならないと貰えない他の制度と違って、美容師が中途退職しても解約返戻金を退職金に充てられるし、美容師の貢献度によって退職金の額を調節することもできます。

Author:美プロ編集部

この記事に関連するキーワード

expand_less