美容スペシャリストな自分になるために
成分一つで効能も変わる!? 意外と知らない“シャンプー”の知識
お客様にとって美容師にシャンプーしてもらうことは、サロンに行ったときの大きな楽しみの一つです。マッサージも加えながらサロンでシャンプーしてもらうと、頭もすっきりして気持ちいいし髪の毛もさらさら。もちろんプロの美容師のテクニックもありますが、サロン御用達のシャンプーにも秘密があるんですよ。
サロンによっては販売をおこなっていたり、お客様からシャンプーについて質問を受けることもありますよね。そんな時にきちんとシャンプーについて説明できるように、今回はサロンで使われるシャンプーについて紹介していきたいと思います。
シャンプーにはどんな成分が含まれているの?
シャンプーについて知るには、まずシャンプーにどんな成分が含まれているか知っていることが大切。シャンプーは約7割が水、2割が界面活性剤、残りがコンディショニング剤や防腐剤などのその他の成分で構成されています。
重要なのが、洗浄剤としての役目を果たしている界面活性剤で、水と油を混ぜ合わせることが出来る成分です。頭皮の皮脂汚れや整髪剤などには油が含まれており、この油を水と混ぜることで洗い流してくれているのです。
シャンプーの核! 界面活性剤の種類
高級アルコール系界面活性剤(陰イオン界面活性剤)
一般的にシャンプーでよく使われる陰イオン界面活性剤の一種。主に市販のシャンプーに利用されていることが多く、高い洗浄力と発泡性が特徴で、比較的刺激が強い成分が含まれています。そのため、パーマやカラーをした髪の毛にはあまり良くないという側面もありますが、髪の毛が痛んでおらずさっぱりと洗い流したい! という人にはオススメですよ。
アミノ酸系界面活性剤(陰イオン界面活性剤)
こちらも陰イオン界面活性剤の一種。髪の毛のほとんどはアミノ酸の一つ「ケラチン」で出来ているので、髪の毛への刺激が少なく安心して利用することが出来ます。サロン専用シャンプーに配合されていることが多く、ダメージヘアへの効果も確認されています。しかし、高級アルコール系のものなどに比べると洗浄力が弱くなってしまうのが難点です。
両イオン性界面活性剤
水に溶けると陰イオンにも陽イオンにもなる性質を持っており、他の界面活性剤の洗浄力を低下させないようにする働きがあります。洗浄力は他のものより低くなってしまうので、他のものと組み合わせて使用されることが多いものです。
非イオン性界面活性剤
水に溶けたときに性質が変化しないという特徴を持った界面活性剤で、浸透性、乳化・分散性、洗浄性に優れているので他のものと組み合わせて使われることが多く、近年では今までメインだった陰イオン界面活性剤とならぶ主力界面活性剤です。
シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーの違い
最近よく見かける“ノンシリコンシャンプー”ですが、どんな効能があるのかご存知ですか? お客様に質問されることも多いので、シリコンシャンプーとノンシリコンシャンプーの違いについても確認しておきましょう。
シリコン
洗浄力の強いシャンプーだと本来髪に必要な油まで洗い流してしまい、髪がきしんで指どおりが悪くなるということをカバーするために含まれているのがシリコンです。ケイ素に化学的処置を加えた合成樹脂なので脂分が含まれており、その油分が髪をコーティングすることでキューティクルを保ち、ドライヤーの熱から髪の毛を守ってくれます。
広がりやすい髪をまとめてくれる効能もあるので、黒髪で太く量の多い日本人にあうシャンプーと言えるでしょう。しかし近年はヘアスタイルの多様性により、シリコンの入っていないシャンプーの方が合う、という人も多くなっています。
ノンシリコン
ノンシリコンシャンプーは、その名前の通りシリコンを使っていないもの。コーティングの効果はありませんが、洗い上がりが軽やかで、さらさらヘアになることが特徴です。シリコンは頭皮の荒れの原因になる場合もあるので、肌の弱い方やアレルギーの人に特にオススメ。また、カラーやパーマもかけやすくなりますよ。
オーガニックシャンプーとは
話題になっているのはノンシリコンシャンプーだけではありません。「オーガニックシャンプー」も最近よく耳にするようになりましたよね。オーガニックシャンプーとは、農薬や科学化合物、遺伝子組み換えされたものを使用していないシャンプーのこと。
従来のものより化学成分が少ないため肌にも優しく、また、環境にもいい成分を利用しています。しかし、1種類でもオーガニック成分が入っていればオーガニックシャンプーを名乗れるようなので、100%オーガニックといえるシャンプーはほとんどないというのも現実です。
何気なく使っているシャンプーにも、実はこんなにたくさんの種類があるんですね。これからシャンプーを選ぶ時は、どのような効能があるのか、自分できちんと把握した上で、考えながら選んでいきましょう。
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