美容スペシャリストな自分になるために
新卒で美容師として働くには? 知っておきたい待遇や面接の対策
髪のケアやカットなどを行う美容師という職業ですが、モデルやタレントなど表舞台で活躍する人のサポートをすることもあるので、華やかなイメージがありますよね。また、美容に関心が高い女性からも人気の高い職業です。
美容師になるには専門学校や短期大学に通い、美容師国家試験に合格して「美容師免許」を取得する必要があります。ですが、その後にどういった店舗で働けばいいのか、どんな風に面接に臨めば採用されるのか、と色々な疑問が浮かんできませんか? 今回は「新卒」で美容師として働くことについて、詳しく見ていきましょう。
新卒で美容師として働くということ
美容師になるには美容師免許の取得はもちろん、店舗に採用してもらうことが必要。新卒を対象とした求人は数多くあるので、その中から自分にあった条件の求人を探すといいでしょう。ほとんどのサロンでは美容師の「ランク制」があり、立場や待遇が分かれていますが、新卒の場合には「アシスタント」からのスタートになります。
美容師には大きく分けると、「アシスタント」と「スタイリスト」の二種類があり、アシスタントは美容師としての技術が認められていない見習いの期間にある人。スタイリストは、カットやパーマなどの技術がお客様を担当できるレベルにある人のことを指します。新卒で就職する場合には未経験になるため、まずはアシスタントとしてスタイリストの仕事をサポートすることになるんですね。
なお、店舗の方針によっても異なりますが、アシスタントの期間は一般的に2~5年程度だと言われています。作業内容としてはシャンプーや掃除、雑用、他の美容師のサポートといったものがメイン。出勤時間はまちまちですが、開店一時間前ぐらいには出勤し、開店準備や清掃を行うことになります。そして閉店後にも店舗の後片付けをしたり、練習会を開いて美容師としてのスキルを磨くことに。給与は地方や都心によって差がありますが、平均17万円前後といったところ。お休みについては、店舗に定休日があればその日が休日になることが多いでしょう。また、定休日がない場合には、シフト制で交代で出勤する形になることがほとんどです。
アシスタントの間に技術を磨いていき、オーナーに技術を認めてもらえれば「スタイリスト」としてデビューできます。ただし、店舗の方針によっては、「アシスタント歴○年以上」や「実技テストに合格した場合」といった条件が設けられていることもあるようです。また、主にカット技術を中心に審査されるようなので、アシスタント期間は特にその点に力を入れるように意識しましょう。
履歴書の書き方を押さえよう
新卒としてサロンに雇われるために重要なのが「面接」ですよね。求人に応募するときに必ず履歴書を送りますが、実際にどういった書き方をすればいいのかご存知ですか? ここでは自己PRと志望動機の書き方についてご紹介します。
自己PRの書き方
自己PRには、「やる気があります!」や「必ず役立って見せます」といったメッセージが書かれていることが多いもの。もちろん働く意欲を見せることは大切ですが、せっかく学校に行って専門的な技術を学んだのですから、そこで身につけた自分の強みを具体的にアピールするようにしましょう。
例えば「カットの技術に自信があります。セミナーにも積極的に参加して技術を磨き、専門学校では授業で多くの人に高評価をもらいました」といった具体的なエピソードつきでスキルをアピールできれば、採用担当の人に好印象を与えやすくなるでしょう。また、得意なことだけではなく、苦手なことも正直に伝えるようにしてください。「これまでパーマの施術経験が少なく、得意ではないのですが、知り合いの美容師に週一回指導してもらい改善に向かっています」など対策まで述べると、あなたのやる気がさらに伝わるはずですよ。
志望動機
採用担当の人が「志望動機」を見る時には、「なぜ数多くある店舗の中でうちを選んだのか?」というところを見ているもの。なので、働きたい店舗があるなら実際にそこのサービスを受けておくことをオススメします。そうして、「私を担当してくれた美容師の方のカットのスキルが素晴らしく、とても話しやすい空気も作ってくれて居心地がよかったです」などと具体的に店舗の印象を書くようにすると、採用担当の人に意欲を買ってもらえるでしょう。
また、直接店舗に行くのが難しい場合は、その店舗のHPを見ておくのがオススメ。経営方針や店舗の雰囲気が分かるので、どんな人を求めているのかを理解して、それに沿うように自分のことを書くようにするといいですよ。
また新卒の人にありがちなミスが、「研修制度が充実している」という点を志望動機に挙げること。これは始めから「教えてもらう」ことを前提にしているので、あまり印象がよくありません。自分の力でお客様を満足してもらうようになる、という意気込みを伝えることに重点を置きましょう。
新卒で美容師になるには! 面接時の自己PR
美容師の採用面接では履歴書だけでなく、面接での自己PRもとても大切。ただ、新卒の場合は経験者と違って実績や技術面でのアピールが出来ないのが難点です。そこで面接時の自己PRでは、美容師を目指した理由や意気込みを伝えるのが良いでしょう。必須ポイントは「なぜこのサロンで働きたいのか」という志望動機を伝えること。どのサロンにも当てはまる内容を話しても、面接官の印象に残ることはできませんよね。あらかじめ応募するサロンについて下調べを行い、お店の売りやどんなキャリアプランが可能か調べておくのがおススメです。
そのほか美容学校で学んだことや、これまでの成功体験について語るのも一般的。学んだ内容についてはできる限り具体的に、成功体験は過程から結果までをしっかり伝えられるようにアピールすること。もし美容系の職場でアルバイトした経験があれば大きな強みになりますが、接客業など別の業種も立派な仕事経験の一つです。そこでどんな風に自分が成長できたのか、自信をもって語りましょう。
新卒で美容師になるには! 自己PR以外の面接対策
面接は志望者側が自己PRを行うだけでなく、面接官から様々な質問を受けるもの。そこではまず第一に、志望者自身についての質問が投げかけられます。例えば「長所と短所を教えてください」は美容師の面接でも定番と言っていい質問。長所を答える時には具体的な理由と一緒に語り、面接官の印象に残るように工夫しましょう。また短所についての質問は、自己分析力や問題解決能力を図るためのもの。短所を隠そうとするのではなく、どんな風に改善していきたいのかというプランと合わせて語るようにしてください。
そのほか将来の目標について聞く「どんな美容師になりたいか」もメジャーな質問。美容師の世界は下積みも長く、目標を持っていないとなかなか長続きしない業界です。面接官はあなたが具体的な目標に向かって努力できる人間かどうか、知りたがっているのだと言えるでしょう。答え方によっては「どんな美容師像を持っているか」「いつまでにスタイリストになりたいか」といった点まで明らかになる質問なので、きちんと事前準備をしてから臨みたいところですね。
なお、美容師は接客業なので採用されるには「第一印象の良さ」も必要です。面接の際には、笑顔ではっきりとした受け答えをするように心がけましょう。もちろん身だしなみや服装も採用と無関係ではありません。美容師の面接では基本的にリクルートスーツを着用する必要がないものの、だからこそ服装で志望者の常識が試されることになります。面接時の服装で「学生時代に培った常識」を見る、という考え方もあるので私服だからと言って油断は禁物。実際に職場で着ても問題ないような、清潔感のある服装で臨みましょう。
画像出典:Marcin Monko / Learning hairdressing live(from Flickr, CC BY 2.0)、SupportPDX / Chopperz 47 (from Flickr, CC BY 2.0)、SupportPDX / PSU Wed Feb 22, 2012 26(from Flickr, CC BY 2.0)
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