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作成:2017.01.16
合格率10~20%台の狭き門! 保育士試験の概要や試験内容とは!?
保育士になるには国家資格である「保育士資格」が必要不可欠。これを取得するには専門の養成学校を卒業する方法か、「保育士試験」を受けて合格する方法の2つがあります。しかしこの保育士試験は合格率がほぼ10~20%台というかなりの難関で、一筋縄では合格できないようです。
今回はそんな難関試験である「保育士試験」についてご紹介していきます。どんな試験なのかといった概要から、筆記試験や実技試験といった試験内容、合格率まで取り上げているので、保育士を目指している人はぜひ参考にしてみてください。
最初の難関「筆記試験」
保育士試験の内容は筆記による「一次試験」と実技を見る「二次試験」の2段階で行われます。まず、一次試験は選択式のマークシート問題となっており、「保育原理」「教育原理」「社会的養護」「児童家庭福祉」「社会福祉」「保育の心理学」「子どもの保健」「子どもの食と栄養」「保育実習理論」の9科目というかなりの広範囲の問題が出題されるようです。
合格ラインは正答率6割とされているのですが、これは全体で6割というわけではなく、各科目でまんべんなく6割が必要ということなので要注意。いくら得意な科目で高得点を叩き出しても、苦手な科目で6割を下回ってしまったら不合格となってしまうわけですね。
具体的に過去問を見てみると、「次の文は、各グループの発表の内容である。適切な内容を○、不適切な内容を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい」といった問題のように、○×や語句の組み合わせ例の中から、マークシートで正しい組み合わせを選ぶ形式の問題が多いようです。この“組み合わせ”というのが曲者で、問題の要素の内たった1つだけでも適切か不適切か判断できなければ、その他すべての○×判断が当たっていても不正解となってしまいます。
実技試験で求められること
無事一次試験に合格することが出来れば、二次試験に進めます。二次試験の実技では「音楽表現」「造形表現」「言語表現」に関する技術が問われるとのことで、これらの中から2科目を選択して受験することに。ちなみに一次試験と同じく、2科目ともに6割以上の点を取ることが合格の条件となっています。
1つ目の「音楽表現」では保育士として必要な歌や伴奏の技術、リズムなどを総合的かつ豊かに表現できることが求められます。試験内容はまず課題曲が与えられ、それをピアノ・アコーディオン・ギターのどれかで演奏するというもの。ピアノ以外は持参したものを用いる必要があるのですが、ギターはアンプの使用が認められていないのでアコースティックギターを使用し、アコーディオンの場合は独奏用のものが指定されているので注意が必要です。
2つ目の「造形表現」とは簡単に言ってしまえば絵を描くこと。情景や人物を豊かにイメージした描写や色使いができるという、保育士として大切な技術が求められ、「〇〇の場面を表現する」といった問題文と表現に関する条件が与えられます。ちなみに会場での道具の貸し借りは禁止されているので、忘れ物をしてしまうと致命的。特に絵を描く道具として指定されている「鉛筆」と「色鉛筆」は芯が折れていたり色が抜けていたりと、トラブルが付き物の道具なので、試験前の道具のチェックは入念に行いましょう。
そして3つ目の「言語表現」は童話などを1つ選択し、子どもに読み聞かせを行うように口演するといった試験内容で、基本的な声の出し方や表現上の技術などが問われます。また、子どもが集中して聞くことができるかどうかという部分が大切になるので、お話を子どもが理解しやすいように自由にアレンジしても良いとされています。ただし、制限時間が3分と定められておりタイムキーパーもついているので、展開を付け加えすぎて3分に収まらなくなってしまわないように気を付けてください。
保育士試験の合格率
厚生労働省による資料を見ると、保育士試験の合格率は10~20%台を推移しています。かなりの難関であると言われますが、その理由としては苦手な科目でも6割以上取らなくてはならないという合格基準や、平均点の高さに関わらず“6割”という合格基準は変動しないといったことなどが考えられます。
そのような低い合格率であるにも関わらず、試験が行われるのは年に1回であったことから、保育士になりたくてもなかなかなれない人が多かったようです。しかし平成28年より人材不足の解消を目的に、試験の回数が年に2回へと拡大。さらに神奈川県では年に3回の実施が検討されているようです。実施回数が増えたということは純粋にチャンスが増えたということ、難しい試験ですが何回もチャレンジして夢の保育士資格を掴み取ってください。
画像出典:Emily Goodstein / IMG_2966(from Flickr, CC BY 2.0)、boon chuan low / F2, examination hall UTHM, University Tun Hussein Onn Malaysia(from Flickr, CC BY 2.0)、Simone Ramella / Celio Azzurro(from Flickr, CC BY 2.0)