美容スペシャリストな自分になるために
ネイリストになるにはどうすればいいの? 必須知識からトップネイリストを目指すための近道まで!
ネイリストになるには、ネイルアートの技術だけでなくデザインセンスやコミュニケーション能力など様々なスキルが必要。また、技術を身につけても「どこで働けばいいのかわからない!」と不安になってしまう人もいるんじゃないでしょうか。
そこで今回はネイリストとして働くにはどうすればいいのか、一からご紹介していきます。取得しておくべき資格やステップアップのための方法も取り上げているので、ネイルに興味があるひとは必見。あなたも売れっ子ネイリストへの道を目指してみませんか?
ネイリストという仕事
ネイリストとは言うまでもなく、お客様の爪を美しく彩る仕事。ですが、具体的に見ていくとその仕事内容は多岐にわたっています。ポリッシュやジェルネイルを用いて爪にデザインを施す“ネイルアート”は主要な仕事の一つですが、土台となる爪を磨いたり甘皮の処理をする“ネイルケア”や傷ついた爪を修復する“リペア”も必須なんです。
そんなネイリストの給与は、駆け出しの頃には15~20万円、多少経験を積んでも20万円強と中々厳しい世界です。しかし店長クラスにまで出世できれば30万円台になりますし、独立開業して成功すればさらに上を目指せます。また、職場によっては歩合制を取り入れているところもあり、お客様に指名された分だけ賞与を基本給に上乗せしてもらえるようです。なお、お客様からの指名を増やすにはネイル技術はもちろん、日頃の営業や施術中のコミュニケーションも大切。とくにネイルの施術ではお客様と二人きりで過ごす時間が長いので、巧みな話術や気持ちを汲み取る能力も重要になってくるんですね。
ネイリストになる方法
実はネイリストになるための決まった方法はありません。国家資格などが定められているわけではないからです。とはいえ、実際にはネイル系の学校を卒業していることを採用条件とするネイルサロンも多いので、まずは学校でネイル技術を学ぶことを検討してみましょう。
ネイルの技術を学べる場所として最もポピュラーなのは、専門学校や美容系学校のネイリスト専門コースです。ほとんどが全日制で、1年から2年かけて授業や実習でネイリストとしてのスキルを磨いていくことができます。接客についても実習で学べるのが他にはないメリットで、資格の取得や就職活動をサポートしてもらえるのも魅力。学費は高いものの、ネイリストを目指すなら一番確実な方法だと言えるでしょう。
また、より気軽に通えるネイルスクールも各地に存在します。回数制になっていて、1コマにつき数時間の授業をこなしていき、技術や資格の取得を目指します。学校によってカリキュラムが異なり、興味がある内容を集中的に学べるのも特徴。学費も専門学校より格段に安いので、一つの選択肢としてオススメです。
そのほか、通信講座を使って独学でネイルを学ぶ方法もあります。費用が安く、都合がいい時間に勉強を進めて資格を取得できるのが魅力ですが、実地での経験を積むことができないのがデメリットです。
ネイリストとしての働き方
学校を卒業した後は、いよいよ就職です。といってもネイリストの働き方には様々なものがあります。一般的な働き方は、各地のネイルサロンやネイリストを採用している美容室に就職するというもの。未経験で正社員として採用されることは少ないので、まずはアルバイトなどの非正規雇用から出発して、経験を積んでいくことになります。
また、独立開業して自宅に店舗を構える“ホームサロン”や、店舗を持たず結婚式などのイベントに派遣されてネイルを施す“出張ネイリスト”といった働き方もあります。ただし、そうした働き方で成功するには確かなネイル技術や、お客様を惹きつける営業力が必要不可欠。誰にでも挑戦できる働き方ではありません。
ワンランク上を目指して
ネイリストに国家資格は必要ありませんが、様々な民間団体から資格が発行されています。中でも「JNECネイリスト技能検定」は有名で、ネイルサロンによっては「JNECネイリスト技能検定」2級以上の所持が採用条件となっているところも。3級はネイルの基本的な技術・知識、2級はサロンで通用するレベルの発展的な技術・知識、1級はトップレベルのネイリストとして必要な技術・知識が求められます。
その他、流行中の“ジェルネイル”を専門的に扱う「JNAジェルネイル技能検定試験」も人気の高い資格で、こちらも習熟度に応じて初級・中級・上級に分かれています。資格を取得しておけば就職活動の際に有利になったり、就職した後の待遇が良くなったりとメリットがたくさん。スキルアップを目指す意味でも、様々な資格に挑戦しておきましょう。
また、ネイリストたちが技術を競い合う“ネイルコンテスト”も国内外で多数開かれています。世界最大級のネイルイベント「ネイルエキスポ」では「全日本ネイリスト選手権」や「世界ネイリスト選手権」といったコンペティションが行われ、入賞すれば賞金を獲得できるだけでなく知名度もアップ。そしてヒューマンアカデミーが2012年より開催している「ネイルアートコンテスト」では、複数の部門でコンテストが行われ、こちらも入賞すれば賞金や賞状を獲得できます。
コンテストの入賞経験があれば、ネイリストとして高い技術を持っていることの証明になりますし、知名度も上がるので独立する際にも便利です。ただし、「ネイルアートコンテスト」に参加するにはヒューマンアカデミーの受講生か修了生でなければいけないなど、参加条件が決まっているものもあるので、あらかじめ調べてから臨みましょう。
ネイリストになるには何年かかる?
これからネイルの仕事を始めたいという人にとって、ネイリストになるためにどのぐらいの期間がかかるのかというのは気になるところですよね。いくつかの方法がありますが、ほとんどの場合1~3年ほどでネイリストを目指すことができるようです。専門学校やネイルスクールに通う場合、在学中に必要なスキルや資格の取得を掲げていることが多く、卒業と同時にネイリストの仕事を始めることができるので、通学期間=必要な年数と考えてよいでしょう。そのため、全日制の専門学校や美容系のコースなら2~3年、ネイルスクールなら1年からという短い期間でネイリストになることができます。
一方、独自に資格取得に挑戦するという人は、そのために費やす時間を計算してみましょう。多くのサロンでは、ネイリストのための代表的な資格「ネイリスト技能検定」の2級以上を取得していることを採用条件としています。そしてこの資格を取得するには専門のスクールや通信講座を受講するのが一般的なのですが、合格までの期間を半年に設定しているコースが多いので最低でも半年からのスタート。また、2級を受験するためにはまず3級に合格しなければならないので、実際は取得までに半年~1年と長めの時間がかかると考えた方が良さそうです。
ネイリストになるためにかかる費用
期間と同様に気になるのが、ネイリストになるための費用ですよね。ただ、方法によって金額が大きく異なるので、方法ごとの金額をご紹介します。まず最もメジャーな専門学校に通う場合は、1年間で100万円程度、2年コースなら約200万円が必要に。学校によっては教材費や検定費がさらに必要になってくるので、プラス数十万円ほどかかることもあります。ネイル専門の勉強を行うネイルスクールの場合は、学校や期間によって10~100万と金額に大きな幅があります。検討中の人は授業内容や講師の経歴をチェックすれば、「この講座にならお金を払ってもいい!」と思えるようになるかも。
また、通信教育の場合は数万円~30万ほどと全体的に費用が安く、プロのネイリストのための講座も15万円~というところが多いよう。ただし、費用がおさえられる一方で、スクールに通うよりも実践経験が少なくなりますし、質問がしたくてもすぐにレスポンスが返ってこないなどのデメリットがあります。そのほか、独学という方法なら検定の受験料や教材費だけでネイリストになれるので、10万円以下という少ない費用で済むことも。しかしもちろん、まったくの独学で検定に合格するのは難しいため、結局ネイルスクールや通信講座を利用するという人も少なくないようです。
ネイリストになるための年齢制限はあるの?
ネイルが身だしなみやファッションの一部になっていることもあり、ネイリストは女性に人気の職業です。ネイリストの仕事をするために年齢制限がないのも魅力のひとつ。そのため、高校卒業後すぐに専門学校に通う人もいれば、社会人として働いたり、家事・育児をこなしながら講座を受講したりと、幅広い世代の人がネイリストを目指しています。しかし、実際にネイルサロンに勤務するとなると、会社やお店によっては年齢制限を設けていることも。また、現役で働いているネイリストは20~30代と若い世代の人が多いので、年齢が上がれば上がるほど、周囲のスタッフとの年齢の差や体力不足に悩む機会が増えてくるようです。ですが、学校卒業や資格取得を機にホームサロンを開いたり、出張ネイリストになるという方法もあります。サロンで働くだけがネイリストの働き方ではないので、ライフスタイルや年齢に合った方法を見つけてみましょう。
主婦がネイリストになるには
ネイリストを目指している人のなかで最近特に増えているのが“主婦”で、もともとオシャレやネイルや好きという人がほとんど。子どもが大きくなるにつれて育児の負担が減って、ネイリストの仕事をしたいと考える人が増えるようです。主婦の場合はネイルのための勉強と家事・育児を両立させるケースが多いので、ネイルスクールや通信講座の受講がオススメ。普段の生活の空いた時間を利用して、スキルと知識を深めていきましょう。また、最近では主婦を積極的に採用しているネイルサロンも多く、パートやアルバイトという雇用形態なら短時間での労働も可能に。中には未経験者でOKという求人もあるので、思い切ってサロン就職から始めてみるという方法もあります。
中卒でネイリストになるには
ネイリスト求人の採用条件のひとつとして、多くのサロンが「高校卒業」を挙げています。ネイルに関する仕事はもちろん、基本的な礼儀作法やお客様とのコミュニケーション術が必要になるため、高校卒業以上の学歴を求めているよう。また、ネイリスト向けの専門学校や美容系のコースの場合でも、高校を卒業していることが入学の条件になっていることが多いので、就職するにしても、勉強するにしても、高校は卒業しておいた方が良さそうです。
ただし、中学を卒業してから時間が経っているという人は、定時制高校や通信制高校に入学・卒業することで「高校卒業」以上の学歴と認められます。こちらの場合には卒業までに3~4年の期間が必要になるので、ネイリストのための勉強や資格取得と平行して通学すると良いですよ。
ネイリストになるには―資格の概要
ネイルの仕事には国家資格が存在せず、資格がなくてもネイリストを名乗ることができます。ですが多くのネイルサロンの求人では資格取得者が求められることが多いため、ネイリストになるにはまず資格を取得するのが現実的。そこで以下では、ネイリストに関する資格の中で認知度が高く、歴史もある「ネイリスト技能検定試験」について見ていきましょう。
「ネイリスト技能検定試験」はネイリストとしての技術と知識の向上を目的として実施されている試験で、3~1級に分かれています。最も簡単な3級の試験内容は、ネイルケアやネイルアートに関する基礎的な知識・技術。そして2級は実際の業務に通用する知識・技術、1級はトップレベルのネイリストとして必要とされる総合的な知識・技術を問われます。なお3級の受験資格には特に制限がありませんが、2級を受験するためには3級、1級を受験するためには2級を取得しておく必要があるので要注意。
試験の実施スケジュールは3級と2級が4月・7月・10月・1月の年4回。そして1級の検定試験は、4月と10月の年2回実施されています。また、試験方式はマークシート形式の筆記試験と実技試験の2種類。実技試験を受ける際には、受験者がネイルを施術するためのモデルを自分で用意する必要があります。
ネイリストになるには―色々な勉強方法
ネイリストへの近道となる資格取得に向けて、どんな勉強を行えば良いのでしょうか。最も一般的なのは美容系の専門学校やネイルスクール、各種ネイル団体の講座などに通って勉強するという方法。例えば専門学校に通えば授業でサロン実習を行ったり、就職をサポートしてもらえるのが魅力的です。他の学生たちと情報交換ができるのも、実際に学校に通って学ぶことのメリットと言えるでしょう。また学校に通わずに済む「通信講座」なら、別の業種で働きながら資格の取得を目指すこともできるはず。学費が比較的安く済むのも、通信で勉強することの大きなメリットです。
その一方、独学でネイリストになることも不可能ではありません。「日本ネイリスト検定試験センター」では公式問題集も発行しているので、それを活用して資格の取得を目指すのも一つの手。
ほかにも、ネイルサロンに就職した後にネイリストとしてのスキルを磨く人もいます。多くのネイルサロンでは無料の研修制度が設けられていて、資格の取得を支援してくれるところも少なくありません。研修期間中は金額が下がるものの、きちんと給与は支払われるので未経験者でも安心してネイリストを目指すことができます。
ネイリストはいまだに人気の高い職業で、ネイルサロンの店舗数も増加傾向にあります。十分なスキルさえあれば確実に需要のある仕事で、他の職業から転職しやすいのも魅力。ネイルに興味のある人はぜひ目指してみてください。
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